慰霊の日 沖縄の基地負担軽減へ協議を

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 沖縄県民を巻き込み、日米両国の計約20万人が亡くなった。熾烈しれつな戦いを思い起こし、平和を祈念する日である。

 太平洋戦争末期の沖縄戦の終結から、75年が経過した。その犠牲者を悼む「慰霊の日」の23日、沖縄全戦没者追悼式が、糸満市で開かれた。

 新型コロナウイルスの感染防止のため、県は式典を簡素化し、安倍首相らの招待を見送った。首相はビデオで「基地負担軽減に全力を尽くす」とあいさつした。

 米軍基地が集中する負担を減らすとともに、県の振興を着実に進めなければならない。

 基地問題を巡る国と県の対立が長期化しているのは残念だ。

 宜野湾市の米軍普天間飛行場を名護市辺野古に移設する計画について、県は、元知事による埋め立て承認の撤回を目指し、法廷で国と争っている。辺野古の軟弱地盤の改良工事では、政府の設計変更申請を認めない方針だという。

 普天間飛行場は、住宅や学校に囲まれている。騒音被害は大きく、事故の危険性も高い。

 中国公船は、石垣市の尖閣諸島周辺を連日、航行している。領土の安全を守る上で、在日米軍の抑止力の維持は欠かせない。沖縄は戦略的な要衝である。

 辺野古の新飛行場では、ヘリのルートが主に海上となる。住民への影響を低減する狙いだろう。

 普天間の固定化は避けたいという思いは、国も県も同じはずだ。玉城デニー知事には現実的な判断をしてもらいたい。政府と県は真摯しんしに協議に臨むべきだ。

 安倍内閣の下、米海兵隊の基地である北部訓練場の一部などが返還されたが、国内の米軍施設の7割がなお沖縄に集中している。

 政府の要請を受け、米軍は、普天間所属の輸送機オスプレイの訓練地を山口県などに変更した。

 沖縄の米軍施設の整理・縮小や訓練移転を一層進めるには、本土の自治体の協力が不可欠だ。政府は各自治体と協議し、受け入れの方策を探る必要がある。

 先に行われた沖縄県議選では、玉城氏を支持する勢力が過半数を維持した。移設計画を進める政府にとって、厳しい状況が続く。

 沖縄の経済を支える観光業は、首里城の焼失や新型コロナの影響で打撃を受けた。3月に開設された那覇空港第2滑走路は、新規路線の就航が遅れている。

 観光の落ち込みは、県の雇用情勢を悪化させかねない。国と県が協力し、首里城再建や産業振興に取り組むことが求められる。

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1297112 0 社説 2020/06/24 05:00:00 2020/06/24 05:00:00

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