コロナ感染最多 情報を公開して拡大を防げ

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 新型コロナウイルスの感染者が東京都で連日200人を超え、最多を更新した。歯止めがかからなければ、流行の第2波が現実のものとなる。

 警戒に緩みが出ていないか、各自が改めて点検し、感染防止の意識を新たにしたい。

 東京都の感染者の内訳を見ると20代や30代の若者が増えている。中高年に比べ、無症状や軽症の人が多く、活発に動き回って感染を広げる要因になりかねない。

 高齢者に感染させれば重症化の危険性が高いことを認識し、慎重に行動してほしい。

 感染者の急増は、ホストクラブなど接待を伴う「夜の街」の関係者に集団検査を行った結果とされる。これらの飲食店で多くの従業員が感染しているのは事実だが、責任を個別業種に負わせるだけでは再流行は防げまい。

 問題なのは、東京都の情報公開が不十分なことである。

 夜の街のほか、一般の会食やパーティー、家庭内での感染も目立っている。その具体的な状況などは開示していない。

 大阪府は、感染者の年代や性別に加え、居住地や発症日、ほかの感染者との関係などを発表している。どの地域で、どう感染が広がっているのか一定の目安になり、予防策が取りやすい。

 東京都も、個人情報に配慮しながら、可能な範囲で丁寧に説明することが大事だ。

 10日から各種イベントの開催制限が緩和された。Jリーグやプロ野球などの会場に観客が入る。

 主催者側は、感染リスクを下げるため、様々な工夫をこらしている。大声を出して応援ができず、入退場に時間がかかるなど不便はあろう。それでも、会場の呼びかけに応じて感染予防を意識しつつ観戦を楽しむことが大切だ。

 無論、体調が優れない人は、イベントに出かける行動自体を控える必要がある。当面は、都市部から地方の催しに行くことを控える方が得策かもしれない。感染対策の経験を積み重ね、イベントの完全復活につなげたい。

 経済的な影響の大きさを考えれば、再び飲食業に一斉休業を要請するのは難しい。

 感染者が出た特定の店を対象に営業自粛を求めるなど、効果的な制限を検討することが重要だ。感染者が出た場合に備え、客にスマホで来店の記録を残してもらう仕組みを整えるのも有効だろう。

 できる限りの措置を講じ、経済活動を維持しながら再度の流行を防ぐ体制を築かねばならない。

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1334826 0 社説 2020/07/11 05:00:00 2020/07/11 05:00:00

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