GoTo見直し 感染防止が最優先の課題だ

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 感染抑止と経済再開を両立させることが、いかに難しいかが浮き彫りになったと言えよう。

 政府は、観光支援事業「Go To トラベル」の補助対象から、東京都を除外すると決めた。東京を目的地とする旅行と、都内在住者の旅行が対象から外れる。

 東京の新型コロナウイルス感染者数は再び増え、過去最多を記録した。事業を全国一律に実施し、地方へと感染が拡大すれば、地域医療が逼迫ひっぱくする恐れがあった。

 全国の観光業界は今、宿泊者数が前年の2割以下に落ち込むなど、深刻な打撃を受けている。

 感染を抑え込みながら、観光事業者を救済するGoTo事業を進めるには、東京を除外することはやむを得まい。

 問題は、事業の実施時期を前倒ししたことにある。本来、コロナの流行が収束した後に実施される予定だったが、7月の4連休に間に合わせるため、感染が収まらない状況下での開始となった。

 旅行者の住所確認など課題は多く、混乱も予想される。事業の恩恵を受けられない都内の観光事業者の落胆は大きい。事業を見込んで予約を済ませていた人もいる。政府は、分かりやすい制度設計と説明を急がねばならない。

 事業を進めるうえでは、感染防止策が不可欠だ。宿泊施設や旅行会社は、旅行客の検温や客室の換気などを徹底してほしい。

 政府は、重症化しやすい高齢者や感染の目立つ若者の団体旅行、大人数の宴会を伴う旅行を控えるよう呼びかけている。旅行者側の協力も欠かせない。

 感染者は、東京以外の首都圏や大阪などでも増えている。政府は専門家の意見も踏まえながら、事業の対象範囲を柔軟に判断することが求められる。

 いま一番大切なのは、感染をこれ以上、広げないことである。特に、東京は陽性率が高まっており、職場や保育所など「夜の街」以外での感染例も目立っている。

 新宿区の劇場では、舞台公演の出演者や観客が集団感染した。濃厚接触者は800人以上いる。換気が不十分で、楽屋は過密状態だったという。業界ごとの指針をしっかりと守ってほしい。

 東京の感染者数が急増したことを受けて、菅官房長官が「東京問題」と発言し、小池百合子都知事が反発する場面があった。

 感染拡大の危機を乗り切るためには、国と自治体の緊密な連携が重要だ。そのことを、いま一度、肝に銘じてもらいたい。

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1349565 0 社説 2020/07/18 05:00:00 2020/07/18 05:00:00

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