チケット転売 価格高騰はイベント衰退招く

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 インターネット上で人気チケットの高額転売が相次いでいる。警察や主催者で監視を強め、健全な流通を確保したい。

 新型コロナウイルスの影響で中止や延期になっていたイベントが再開され、ネット上で東京ディズニーランドやプロ野球などのチケットが高値で販売されるようになった。定価の5倍以上で売られているケースもある。

 ディズニーランドは感染防止のため、入園者を通常の半分以下に制限し、プロ野球も観客を5000人以下に抑えている。入場制限によって、チケットの争奪戦が生じているのだろう。

 チケットの代金は、主催者や出演者、選手らが努力の成果を披露する対価として受け取るべきものだ。第三者が転売で労せずして利益を得ることは許されない。

 収入の少ない若者らがイベントに足を運べなくなれば、ファンの裾野を狭めかねない。転売でチケットの価格がつり上がると、来場者が会場でグッズなどを購入する資金的な余裕がなくなり、イベント収入の減少にもつながる。

 昨年6月にチケット不正転売禁止法が施行され、営利目的での高値転売などが禁じられた。警察の摘発は7件、8人にとどまる。

 法律で規制されるのは、券面に転売禁止を明記するといった要件を満たすチケットだけだ。対象は、一部のプロ野球チケットなどに限られ、大半の転売防止策は主催者側に委ねられている。

 法施行後も高額転売が相次ぐ現状を見れば、規制が十分に機能しているかの検証が欠かせまい。

 主催者側も、転売防止に努めることが大切だ。本人確認の機能を強化した電子チケットや、ネット上の高額転売の自動監視システムが開発されている。こうした手法の導入も検討に値しよう。

 買い手側も転売チケットを安易に購入しないようにしたい。国民生活センターによると、ネット上のチケット転売に関する相談は昨年度、約4700件に上った。

 SNSや海外の転売仲介サイトを通じて、高値で購入した人が多い。代金を支払ったのにチケットが届かない、キャンセルしたいのに出品者と連絡がつかないといった相談も目立つという。

 コロナの流行が落ち着けば、イベント会場の入場制限がさらに緩和される。人気歌手のコンサートなども始まり、転売が一層増えることが懸念される。

 高額転売は、文化芸術やスポーツの健全な発展の妨げになるという意識を社会で共有したい。

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1357928 0 社説 2020/07/22 05:00:00 2020/07/22 05:00:00

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