自治体財政 コロナと災害への準備整えよ

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 感染症と豪雨災害に対応するには、国の強い支えと地方自治体のさらなる自助努力が必要だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、都道府県は大幅な歳出増を余儀なくされた。休業要請に応じた事業者への協力金がかさんだ。第2波に備え、計画的に準備をしておきたい。

 第1波では、財政力の豊かな東京都と、その他の自治体で対応に大きな差が生じた。

 東京都は、いち早く最大100万円の協力金支給を決め、事業者の理解を得た。隣接する神奈川県は30万円にとどまった。医療体制整備を優先し、協力金を出さなかった県もある。大阪府は、市町村と費用を折半した。

 財政事情を理由に、休業要請など必要な対策をためらうことがあってはならない。政府は補正予算で3兆円の地方創生臨時交付金を確保した。各自治体は、感染状況など地域の実情を踏まえた適切な活用が責務となろう。

 住民に現金を支給する市区町村も少なくない。コロナの流行は一段と長期化する恐れがある。安易なばらまきに陥らないよう、目的と効果を十分に検討したうえで施策を実施してもらいたい。

 自治体の貯金にあたる財政調整基金を取り崩す都道府県が相次いだ。東京都は、9345億円あった基金の9割を取り崩した。災害の多発で基金が減り、コロナ対策に回せなかった県も目立つ。

 増加していた財政調整基金について、国が借金を重ねる一方で、自治体が貯金を増やすのはおかしいという批判もあった。東京都に偏在することは課題だが、今回、緊急時に備えて余力を確保しておく意義が示されたと言えよう。

 災害からの復旧には、国の役割が大きい。政府は、九州などの豪雨被害を受けて、今年度予算の予備費も活用して4000億円を上回る被災者支援を行う。迅速に手元に届けることが大切だ。

 国と地方はともに、コロナ禍に伴う景気悪化により、税収減が避けられない。自治体は、不要不急の支出がないか、政策を予断なく見直すことが求められる。国に依存するのではなく、主体的な努力を続けることが重要である。

 政府は、自治体の借金である地方債を機動的に発行できるようにするなど、地方の財政運営が滞らないよう支援を強化すべきだ。

 人口が急激に減少する中で、高齢者医療・介護の需要増、インフラ老朽化に直面し、自治体財政の将来は険しい。不断に体質を改善し、危機に備えねばならない。

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1357935 0 社説 2020/07/22 05:00:00 2020/07/22 05:00:00

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