日英外相会談 対面外交の再開に弾みつけよ

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 感染症対策や経済再生など、各国が協調すべき課題は山積している。政府は感染防止を徹底し、本格的な外交活動の再開につなげてほしい。

 茂木外相が英国を訪問し、ラーブ外相と会談した。新型コロナウイルスのワクチンや治療薬を開発するため、国際的な枠組み作りで協力することを確認した。

 米欧などのワクチン開発は大詰めを迎え、英製薬大手アストラゼネカは今秋の実用化を目指している。日英両政府は安定的な供給に向けて努力することが大切だ。

 両外相は、中国が統制を強める香港情勢について、「重大な懸念」を共有した。中国は国家安全維持法の施行後、香港住民の権利や自由を脅かす行為を繰り返している。国際社会が足並みをそろえ、自制を求める必要がある。

 訪英の主眼は、英国との新たな通商協定の交渉である。英国の欧州連合(EU)離脱に伴い、日EU・経済連携協定(EPA)の効力が年末にも途切れる。企業活動に支障が出ないよう、新協定の締結を急がねばならない。

 日本の閣僚が海外を訪問するのは、世界的に感染が広がった今年2月以来である。

 訪英にはチャーター機を利用し、現地での接触者を減らすなど、入念な感染防止策を講じた。茂木氏と随行者は帰国後にPCR検査を受け、一般の帰国者に要請される14日間の待機はしなかった。

 外交では、対面での会談が重要な意味を持つことが少なくない。経済や安全保障を巡る国際社会の課題について、各国と情報を共有することが重要である。

 茂木氏は引き続き、シンガポールなど東南アジアの訪問を予定している。コロナ禍で滞っている経済交流や人的往来について、各国との議論を深めたい。中国が進出を続ける南・東シナ海情勢に関しても、連携強化が不可欠だ。

 トランプ米大統領は、コロナ流行のため、先進7か国(G7)による首脳会議を11月の大統領選後に延期する意向を示した。

 米中対立が深まり、世界経済の先行きは不透明だ。国際協調を主導し、感染症対策を牽引けんいんする上でG7が果たすべき役割は大きい。議長国の米国をはじめ、各国はテレビ会議などの機会を設け、意思疎通を図るべきである。

 コロナ禍を受けて、外交交渉でも広がったテレビ会議は、実務的な協議を迅速に進められる利点がある。対面での会談を補完する手段として活用し、外交の停滞を回避してもらいたい。

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1403116 0 社説 2020/08/12 05:00:00 2020/08/12 05:00:00

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