後継選び本格化 総裁候補は明確に所信を語れ

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 国内外の課題が山積する中で、歴代最長政権が突然幕を引いた。次期首相の候補者は、政権運営の構想を明確に示すことが肝要である。

 安倍首相の退陣表明を受けて、後継を選ぶ自民党総裁選に向けた動きが本格化してきた。9月中旬に新総裁を選出する運びだ。新総裁は、その後の臨時国会で首相に指名される。

 候補には、政権を支えてきた菅官房長官や岸田政調会長、前回総裁選に出馬した石破茂元幹事長らの名前が挙がっている。

 当面の焦点は、新総裁の具体的な選出方法だ。いたずらに時間を費やすことなく、速やかに決めてもらいたい。

 自民党の党則は総裁選について、党員投票の実施を原則としつつ、「特に緊急を要するとき」は、党大会に代わる両院議員総会で選出できると定めている。

 石破氏は党員投票の実施を主張しているが、執行部は9月1日の総務会で、両院議員総会による選出を決める方向という。

 新型コロナウイルス感染拡大の中で、全国を遊説する本格的な総裁選は難しかろう。

 事実上、首相を決める選挙である。密室での数合わせは許されない。工夫して公開討論の場を設け、国民にわかりやすい政策論争を展開することが必要だ。

 新政権はまず、コロナ対策と経済活動を両立させた上で、中長期的に経済の安定成長を実現する責務を負っている。

 外交も難題である。国益を守り、国際協調を主導するには、首脳の信念と構想力が不可欠だ。

 安倍首相は、トランプ米大統領との信頼関係を土台に、日米同盟を強固にした。新首相はその遺産を生かし、大統領選の行方を見定めながら、より重層的な協力関係を築いていかねばならない。

 中国はコロナ禍でも、南シナ海や東シナ海で一方的な進出を続け、米中関係は一段と緊張してきた。北朝鮮も核・ミサイル能力を向上させ、脅威を高めている。

 激動する国際情勢の下で、日本の平和と繁栄をどう確保するのか。安倍首相は「自由で開かれたインド太平洋」構想を掲げた。総裁選に挑む候補も所信を明らかにし、具体策を論じるべきだ。

 2012年末の第2次安倍内閣発足まで、民主党政権を含め、1年前後の短命政権が6代続いた。背景には、歴代首相の準備不足や、国民の人気をあてにした安易なリーダー選びが指摘されよう。同じてつを踏んではならない。

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1441769 0 社説 2020/08/30 05:00:00 2020/08/30 05:00:00

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