防災の日 コロナとの複合災害に備えを

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 今年も台風シーズンが始まった。大地震もいつ起きるか分からない。新型コロナウイルスの流行で、災害への備えは一層難しくなっている。

 防災の日の1日、各地で防災訓練が行われる。感染防止のため、参加者を絞ったり、内容を変更したりする自治体が多い。十分な訓練ができなくても、防災意識を低下させないようにしたい。

 自治体は、避難所のコロナ対策を徹底しなければならない。避難者同士の間隔をあけるほか、仕切りを設けるといった対策が不可欠になる。従来と比べて、収容人数が減るのは仕方あるまい。

 感染を恐れて避難を躊躇ちゅうちょしてはならないが、安全が確保できるなら、自宅の2階にとどまるのも選択肢の一つだ。ホテルや知人宅に身を寄せることもできよう。やむなく車中泊する場合は、浸水しないよう周囲の確認が必要だ。

 いざという時、どこに逃げるか事前に考えておくようにしてほしい。避難所以外に行った人については、行方不明者の捜索などに支障が出ないよう、行政や地域が所在を把握することが望ましい。

 コロナ対策で、各家庭で準備する防災用品に、マスクや体温計を加えることも一案だろう。

 何より重要なのは、行政による的確な情報発信だ。土砂崩れや浸水の危険性が高い地域を示したハザードマップの周知を徹底し、豪雨などの際には、迅速に避難情報を出してもらいたい。

 住民に避難を促す方法については、まだ課題が多い。

 政府は昨年、大雨による災害の危険度や、住民の取るべき行動を5段階の「警戒レベル」に分けて発表する運用を始めた。

 しかし、レベル4(危険な場所から全員避難)に分類された「避難勧告」と「避難指示」は、どちらがより切迫しているのかが分かりにくいと指摘されてきた。

 そのため政府は、「勧告」を廃止し、「指示」に一本化する方針だ。来年の通常国会で災害対策基本法の改正を目指すという。変更による混乱が生じないよう、十分に説明しなければなるまい。

 ほとんどの自治体は、災害の状況を伝達するのに防災行政無線を利用しているが、大雨や台風の時は放送内容が聞きづらいという欠点がある。7月の九州豪雨では、避難情報を自動受信できる防災ラジオが有効だったという。

 スマートフォンなどを持たず、情報が伝わりにくい人もいる。防災ラジオの配備など、幅広い伝達手段の確保に努めるべきだ。

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1445824 0 社説 2020/09/01 05:00:00 2020/09/02 15:44:32

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