入国制限緩和 空港の検疫体制強化が急務だ

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 感染拡大を抑えつつ、国際的な人の往来を徐々に再開する必要がある。政府は空港の検査体制を拡充せねばならない。

 政府は、日本の在留資格を持つ外国人の再入国を全面的に解禁した。入国時の検疫に加えて、現地出発前の検査で新型コロナウイルスに感染していないことを確認しておくのが条件だ。

 国内の新規感染者は減少傾向にある。適切な水際対策を講じながら、段階的に門戸を開いていくことが大切である。

 中長期の在留資格を持つ外国人は約260万人に上っている。永住者や日本人の配偶者のほか、駐在員、技能実習生や留学生が該当する。仕事や学業に携わり、日本に生活基盤を置く人たちだ。

 世界的な感染拡大後、政府は日本の在留資格がある人も含め、外国人の入国を原則として認めてこなかった。再入国ができないため、母国への一時帰国をあきらめた人も少なくない。

 日本企業で働く外国人が海外から戻れず、事業に支障が出るケースもあった。欧州各国などはこうした措置は厳しすぎるとして、日本政府に緩和を求めていた。

 日本は、海外から専門人材や労働力を呼び込み、多数の留学生を受け入れてきた。経済や社会活動を回復軌道に戻すためにも、再入国を認める意義は大きい。

 経済がグローバル化する中、感染が落ち着いている国々との交流を再開することも重要である。

 長期滞在のビジネス関係者について、政府はマレーシアやカンボジア、台湾など5か国・地域との間でも往来を認める予定だ。

 7月に再開したタイ、ベトナムに続く措置で、経済活動に弾みがつこう。政府は各国の感染状況を見極め、対象を拡大すべきだ。

 政府は、入国者に14日間の待機やスマートフォンの接触確認アプリの利用を求めている。受け入れ側の企業は順守させてほしい。

 学校に配置される外国語指導助手や、国際協力機構(JICA)が途上国から招く研修員についても、政府は受け入れを再開する方針だ。公益性の高い分野から優先的に進めるのは適切である。

 急がれるのは、水際対策の強化だ。政府は成田、羽田、関西の3空港の検査能力を1日1万人に引き上げるという。3空港での昨年の入国者数は1日平均10万人に上っており、十分とは言い難い。

 検疫官の増員や民間検査会社との協力が不可欠だ。抗原検査をさらに活用するなど、迅速に検査できるよう工夫してもらいたい。

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1457537 0 社説 2020/09/06 05:00:00 2020/09/06 05:00:00

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