自民党総裁選 国際協調へ戦略が問われる

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 世界に広がった感染症は、終息の兆しが見えない。一方、米中の対立は先鋭化している。複雑な国際情勢にどう対処するのか、自民党総裁候補は明確な戦略を示す必要がある。

 米政権は中国への圧力を強め、南シナ海での覇権的な活動に対しては、対中包囲網の構築を各国に呼びかけている。

 日本が、米国との同盟を基軸として対応すべきなのは論をまたない。日米で主導してきた「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進するとともに、中国に強引な行動をやめるよう、自制を促し続けることが重要だ。

 同時に、米中の衝突を回避する手だてを模索しなければならない。16日にも発足する新政権は、地域の安定確保に向けて、難しいかじ取りを求められよう。

 各国が新型コロナウイルスのワクチン開発に力を入れている。米中露などには、途上国に供与し、自国の影響力を高める狙いがあろう。国際社会が協調し、途上国を支援する体制を築きたい。

 総裁選は、外交の方針や安全保障政策のあり方について、大局的に論じる機会である。

 岸田政調会長が「自国第一主義が進む中、多国間外交が大事になる」と語るのは妥当だ。

 石破茂元幹事長は、北朝鮮による拉致問題の解決に向け、東京と平壌に連絡所を設ける考えを示している。安倍内閣との違いを強調する意図だろう。

 菅官房長官は、首相が唱えた「戦後外交の総決算」の継承を訴えている。総裁選で本命と目され、安全運転に徹しているのだろうが、具体的に語ってほしい。

 総裁選の直後には、各国首脳の演説を収録し、映像を流す形で国連総会が開かれる。その後も多くの首脳会議が控えている。新首相は、緊迫する国際情勢への対応力を試されることになる。

 安倍首相が、ミサイル防衛を強化する方針を示した談話を発表した。安保戦略の見直しについて、新首相に詳細な検討を委ねた。

 北朝鮮は、弾道ミサイルの能力を向上させている。ミサイルの拠点を攻撃し、被害を食い止める選択肢を持つことは理にかなう。

 導入を中止した地上配備型迎撃システム「イージスアショア」について、今年初めに当時の防衛次官が技術的な問題を把握していながら、防衛相には6月まで報告していなかったことが判明した。

 これでは防衛政策への信頼を損ないかねない。情報共有の体制を点検すべきである。

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1471905 0 社説 2020/09/12 05:00:00 2020/09/12 05:00:00

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