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 新型コロナウイルスの感染抑止と観光の活性化を両立できるか。政府と観光業界は旅行者の協力も得て、需要の回復策を模索する必要がある。

 政府は、観光支援策「Go To トラベル」事業で除外していた東京都発着の旅行について、10月1日から加える方針を示した。9月18日から対象商品を販売できるようにする考えだ。

 9月下旬の感染状況を見極めた上で最終決定するというが、利用者が混乱しないよう、早期に判断することが望ましい。

 「Go To トラベル」は、1人1泊2万円を上限に、旅行代金の最大半額を補助する制度だ。7月下旬に、感染者が急増していた東京を除いてスタートした。

 東京都の人口は約1400万人で、東京からの宿泊旅行客は昨年、日本全体の2割を占めた。それを除外したままでは観光の支援に力強さを欠く。対象外となったことで、都民や都内の観光業者らから不公平だとの声が出ていた。

 東京都の新規感染者数や検査の陽性率は、8月上旬をピークに減少傾向にあり、東京を加える方向性は理解できる。苦境にあえぐ地方の観光業の期待も大きい。

 一方、これまでの利用は比較的高額なホテルや旅館に偏っている傾向があるという。本来、救済すべきは中小の事業者であろう。政府は中小向け予算を確保する意向だ。迅速に具体化してほしい。

 懸念されるのは、「Go To トラベル」に東京が加わることで感染が拡大する事態である。

 政府は、東京を対象にした後の影響を丁寧に検証し、感染の急激な広がりが確認できた場合には、再び除外する検討を含めて、機敏に対応するべきだ。

 旅行需要の本格回復には、多くの人が抱く感染への不安を和らげることが不可欠だ。

 ホテルや旅館は、食堂や浴場の入場制限や検温など何重もの対策を講じている。手を緩めることなく、業界団体が示したマニュアルを順守してもらいたい。

 そもそも対策の徹底が、事業参加の条件となっている。政府は実施状況の調査・点検を強化し、厳格に運用せねばならない。

 PCR検査の拡充などで、旅行者が安心して楽しめるようにし、宿泊施設が受け入れやすい態勢を整えることが大切となる。

 旅行者側も、適切な行動に努めたい。飲食時などの「3密」回避や少人数での観光、周遊を避けて滞在型にすることなど、リスクを下げる工夫が重要だ。

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1480068 0 社説 2020/09/16 05:00:00 2020/09/16 05:00:00

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