日米豪印会談 海洋秩序の安定へ重い役割

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 新型コロナウイルスの流行が収束せず、国際秩序が揺らぐ中にあって、自由や民主主義を重視する各国が連携を強化する意義は大きい。

 日米豪印の外相が東京で会談し、「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進する方針で一致した。昨年に続く2度目の開催で、定例化することも決めた。基本的価値観を共有する4か国は国際秩序の維持に重要な責任を持つ。

 茂木外相は会談で、構想の実現に向けた協力を呼びかけた。

 この構想は、アジア太平洋からインド洋、アフリカに至る地域で、法の支配や航行の自由など、ルールに基づく国際秩序を構築し、平和と繁栄を目指すものだ。

 安倍前首相が提唱し、米国も支持した。前政権の外交方針を継承し、さらに発展させることは、国際社会における日本外交の存在感を高めることにつながる。

 コロナの感染拡大後、日本で開かれる初の国際的な閣僚会合となった。菅首相はポンペオ米国務長官と会談し、日米同盟を一層強化するとともに、北朝鮮の拉致問題で協力することを確認した。

 中国は、東・南シナ海で一方的な現状変更の試みを繰り返している。日本は日米同盟を基軸に、豪印、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と連携して、中国に自制を促すことが重要だ。

 自衛隊と互いに燃料や食料などを提供し合う物品役務相互提供協定(ACSA)は、日米、日豪に続き、日印の間でも9月に署名が行われた。共同訓練などを着実に重ねることが中国の独善的な行動への牽制けんせいとなろう。

 日米豪印の協力が、経済やサイバー分野での安全保障に広がれば地域の安定に大きく寄与する。

 経済面では、利害が異なる点もある。インドは、関税引き下げで安価な輸入品が流入することを懸念し、日豪や中国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉を離脱すると表明した。インドの復帰が課題である。

 菅首相は今月中旬、初の外遊として、ベトナムとインドネシアを訪問する予定だ。東南アジアを重視する姿勢の表れだろう。

 「インド太平洋」構想は、英仏独など欧州各国でも評価する声が高まっている。中国の覇権主義的な振る舞いへの警戒が広がっているためではないか。

 中国の王毅外相の来日も検討されているという。日本は中国に対し、地域を不安定化させる行動を改めるよう、粘り強く働きかけなければならない。

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1527381 0 社説 2020/10/07 05:00:00 2020/10/07 05:00:00

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