菅内閣1か月 効果見極めて改革に取り組め

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 政府は、改革の効果や影響を見極め、国民生活の向上につなげる必要がある。混乱を招かぬように進めてもらいたい。

 菅内閣が発足して1か月が経過した。行政のデジタル化や携帯電話料金の引き下げなど様々なテーマについて、菅首相が関係閣僚に指示している。早期に実績を上げ、政権運営を軌道に乗せる狙いがあるのだろう。

 首相は記者団に、「やるべきことをスピード感をもってちゅうちょなく実行に移す」と述べた。

 目玉政策とされるデジタル庁については来年の設置に向け、通常国会に法案を提出する方針だ。

 歴代内閣も行政のデジタル化を重要施策に掲げてきたが、各省庁が個別にシステムを構築してきたため、政府内で情報を共有する体制は整っていない。自治体との連携も不十分なままだ。

 行政手続きをオンライン化し、様々な申請の処理を速めるとともに、省庁間の協力を円滑にする意義は大きい。首相はしんちょく具合を適宜点検し、実現の道筋を付けることが肝要である。

 個人情報をオンラインで扱う以上、情報を適切に管理する仕組みは不可欠だ。パソコンを十分に使いこなせないお年寄りなどへの配慮も忘れてはなるまい。

 押印の廃止などに戸惑う人もいよう。社会生活への影響に配慮して議論することが大切だ。

 首相は、経済財政諮問会議を政策の司令塔に据える考えを示した。諮問会議同様に首相が議長を務める未来投資会議については廃止し、代わりに、官房長官がトップの成長戦略会議を新設した。

 政府の会議には、検討事項や委員が重複しているケースが多い。必要性が薄れた組織や事務局を整理し、政策決定過程を分かりやすくするのは妥当である。

 日本学術会議が推薦した会員候補の任命を拒否したことについて、首相は先に、「総合的、俯瞰ふかん的な活動を確保する観点から判断した」と述べている。

 任命を拒否することが、学問の自由を脅かしているとは言えない。しかし、抽象的で紋切り型の答えを繰り返すだけでは、当事者はもとより、国民の理解も得られまい。首相は、判断の理由や経緯を丁寧に説明してほしい。

 新型コロナウイルスの感染は今なお収束していない。

 政府は、雇用維持や医療機関の体制整備、検査の拡充などに継続して取り組むべきだ。新たな経済対策も視野に入れて、国民の不安を解消しなければならない。

無断転載・複製を禁じます
1554963 0 社説 2020/10/17 05:00:00 2020/10/17 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

新着クーポン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ