外資土地取得 安全保障踏まえ現況明らかに

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 日本の安全を確保するうえで重要な土地を、外国資本が取得するケースが目立っている。実態を把握し、適切な対策を講じることが重要だ。

 政府は、自衛隊基地の周辺や国境離島の土地について、取引を監視するための新法を制定する方針を固めた。新設する有識者会議の議論を経て、来年の通常国会に法案を提出するという。

 菅首相が、領土問題を担当する小此木国家公安委員長に具体的な検討を指示した。課題を洗い出し、対応を急いでほしい。

 外国資本による土地購入は、これまでも問題になってきた。長崎県・対馬にある海上自衛隊基地の周辺を韓国資本が購入したり、北海道などのリゾート地を中国系企業が大規模に買収したりしていることが表面化している。

 政府は2013年に閣議決定した国家安全保障戦略で、国境離島や防衛施設周辺などの土地所有に関して、「状況把握に努め、土地利用等の在り方について検討する」と明記した。現状を正確につかむことは必須の課題である。

 内閣府などが現地に職員を派遣して調べてきたが、法的な調査権限はなく、取引の実態を把握するのが難しかった。不動産登記の名義が変更されていないケースも多いうえ、国籍を調べることさえ簡単ではないという。

 新法では、安全保障の観点から、所有者の国籍や、購入目的などを調査できるようにすることが検討される見通しだ。

 自衛隊基地や原子力発電所の周辺にある土地、領海や排他的経済水域の基点となる国境離島などを指定し、調査対象とする案が浮上しているという。

 こうした土地が外国資本に買収されれば、施設内部が監視されたり、テロや犯罪の拠点として利用されたりする恐れがある。

 新法制定と合わせ、調査要員の確保など、実効性のある体制を整えなければならない。自治体との協力も不可欠となろう。

 政府は、実態を調査したうえで、売買の届け出を義務づけるなどの措置を検討すべきだ。必要な範囲を絞り、国が直接買い上げることも考えられよう。

 国境離島は、人口の減少が著しい。いったん無人化すれば、外国からの不法侵入などのリスクが高まる。地域社会が維持されているうちに、産業や観光の活性化策を講じることが大切だ。

 離島振興は、領土保全につながる。政府は、さらに知恵を絞って支援してもらいたい。

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1556898 0 社説 2020/10/18 05:00:00 2020/10/18 05:00:00

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