若者と大麻 興味本位が重大な結果を招く

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 大麻を甘く見てはならない。安易に手を出せば、深みにはまり、重大な結果を招くことになる。その怖さを若者に正しく伝えることが肝心だ。

 東海大は10月中旬、複数の硬式野球部員が大麻を使っていたと発表した。首都大学野球1部リーグの強豪だけに、衝撃は大きい。近畿大のサッカー部員による大麻使用も発覚した。いずれも警察が大麻取締法違反容疑で捜査中だ。

 部員らは大学側に「興味本位で使用した」と話したという。両部は、すでに無期限の活動停止処分となった。他の部員も使ってはいないか。大学側は調査を進め、再発防止に努めねばならない。

 大麻使用の広がりは、大学スポーツ界だけにとどまらない。

 大麻事件で摘発された人は6年連続で増え、昨年は過去最多の4321人だった。30歳未満が6割を占める。特に20歳未満は、5年前の8倍近い609人に上っており、今年も昨年をさらに上回るペースで増えている。

 若者への浸透に拍車をかけているのがSNSだ。大麻を「野菜」、対面で手渡すことを「手押し」などと言い換えて密売している。大麻をクッキーやグミに混ぜ込んで売っているケースもある。

 いずれも購入する側の抵抗感を薄れさせ、摘発を免れようとする巧妙な手口だ。捜査当局は、大麻を資金源とする暴力団などの反社会的勢力を取り締まり、SNS上の監視も強めてほしい。

 大麻に対する誤った認識を正すことが重要である。ネット上には「依存性はない」といった書き込みがみられる。大麻事件で摘発された未成年者の半数以上が「害はない」「むしろ健康的だ」などと供述したという。

 とんでもない間違いである。厚生労働省によれば、大麻を乱用すると、幻覚や記憶障害、学習能力の低下を招く恐れがある。若いほど依存が強くなる傾向もある。

 覚醒剤事件の受刑者を対象とした調査で、30歳未満の4割超が、最初に使った薬物は大麻だと答えたという。大麻が、より強い違法薬物に手を染める「入り口」となることを忘れてはならない。

 大麻を使っても罪にならないと誤解している人もいる。現行法に所持や譲渡を禁じる規定はあるが、使用罪がないためだろう。法整備を検討すべきではないか。

 大麻を合法化している国もあり、海外旅行などで経験する若者もいる。誘惑に負ければ、代償は大きい。家庭や学校で、危険性をしっかりと教えねばなるまい。

無断転載・複製を禁じます
1593555 0 社説 2020/11/01 05:00:00 2020/11/01 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ