高齢者施設 感染対策徹底で安全な面会に

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 新型コロナウイルス対策の気を緩めず、施設で暮らすお年寄りが安心して家族らと面会できる機会を増やしてほしい。

 厚生労働省は、高齢者施設の面会制限を緩和するという方針を都道府県に示した。感染防止策の徹底も求めた。

 面会者からの感染を防ぐため、政府は4月、新型コロナの基本的対処方針に「面会は緊急の場合を除き一時中止すべき」だと盛り込んだ。施設の多くでは、家族でも入所者に会えなくなっていた。

 やむを得ない措置だが、入所者の心身に与える影響は小さくないという。広島大学などの調査によると、生活環境が変化し、親しい人に会えなくなったことで、認知症の症状が悪化した例もある。

 新型コロナの流行は長期化する恐れがあり、面会制限がこのまま続くと弊害も出てくる。入所者が元気かどうか、不安を募らせている家族らは多かろう。

 首都圏などでは一時、高齢者施設での大規模感染が相次いだが、このところ減少している。こうした状況を踏まえ、制限の緩和に踏み切ったことは適切だ。

 高齢者は重症化するリスクが高いうえ、冬に向けてインフルエンザの流行も懸念される。各施設は、面会時の感染対策を徹底していくことが重要である。

 厚労省は施設に対し、面会に当たって、発熱の症状がある人を断ることや、マスクの着用、手指消毒の徹底などの対策の実施を求めている。面会時間も最小限にするよう要請している。

 ただ、こうした対策は当然、施設側も想定していよう。不安がないように、より具体的で実効性の高い方策を示すべきだ。

 神奈川県は、施設が留意すべき対策を盛り込んだガイドラインをまとめた。マスク着用などだけでなく、面会者の人数をできるだけ少なくすることや、あらかじめ予約して行うことを求めている。

 面会の専用スペースを設けたり、ついたてで仕切ったりして、完全予約制で実施している施設もあるという。施設ごとにルールを定め、入居者や家族に説明することが重要としている。

 こうした事例を参考にしつつ、地域の感染状況を見極めて、面会を進めてもらいたい。

 職員や入所者、面会者が必要に応じて、PCR検査を受けられる環境を整えることも大切だ。

 運動や散歩などの外出は、健康維持につながる。感染防止に十分配慮しつつ、気分転換を図る取り組みを広げることが望ましい。

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1595610 0 社説 2020/11/02 05:00:00 2020/11/02 05:00:00

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