立皇嗣の礼 天皇陛下支える大切な役割

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 秋篠宮さまが皇位継承順位1位の皇嗣であることを示す「立皇嗣の礼」が今日、皇居・宮殿で行われる。代替わりの一連の行事を締めくくる儀式である。心からお祝いしたい。

 憲法上の国事行為であり、天皇陛下が皇嗣の地位を内外に宣言される「立皇嗣宣明の儀」、秋篠宮さまが陛下にあいさつされる「朝見の儀」からなる。

 本来は4月の予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期されていた。

 参列者を絞り、国内外の要人らを招く「宮中饗宴きょうえんの儀」は行わない。感染防止に努めながらの実施は適切な判断と言えよう。

 天皇陛下は、平成時代の皇太子となった際、その地位を公にする「立太子の礼」で役割への自覚がより強くなった、と振り返られている。皇嗣の秋篠宮さまも同様の思いを抱かれるのではないか。

 これまでも秋篠宮家の当主として、数々の公務を果たされてきた。コロナ禍についても、オンラインで多くの識者の話を聞き、国民に心を寄せてこられたという。生物学に精通され、「ナマズの殿下」としても親しまれている。

 令和の皇室では、皇嗣として兄の陛下を支える役割を担われる。継承順位2位の悠仁さまの父でもある。教育のあり方など、考えを深められる場面も少なくあるまい。重責に思いを巡らしたい。

 皇室典範は男系男子による皇位継承を定めており、継承権を持つのは秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまの3人にとどまる。皇位継承を巡る議論は、立皇嗣の礼の延期に伴い、先送りされてきたが、真摯しんしに取り組むべき課題だ。

 国会は、退位特例法の成立時、安定的な皇位継承策、皇族女子が結婚した後も皇室に残れる「女性宮家」の創設などを速やかに検討するよう、政府に求めた。

 菅首相は官房長官時代から「男系継承が古来例外なく維持されてきた重み」を踏まえながら、対応する考え方を示している。丁寧な論議が必要になろう。

 今後、皇族女子が結婚すると、皇族数がさらに減少する事態が懸念される。女性宮家の創設については、将来の女系天皇につながるとの議論もあるが、公務分担の観点から、なるべく早期に結論を出すべきではないか。

 将来にわたり、敬意が保たれる皇室像を考えなければならない。小泉内閣時代から幾つかの具体案が検討され、すでに論点は整理されている。国民の理解が得られる方向性を示してもらいたい。

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1610115 0 社説 2020/11/08 05:00:00 2020/11/08 05:00:00

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