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個人情報 保護と活用を両立する法制に

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 社会のデジタル化が進む中、個人情報を守りつつ、膨大なデータを有効に活用していくことが大切だ。バランスがとれた仕組みをつくりたい。

 政府は来年の通常国会に、個人情報保護法改正案を提出する方針だ。菅内閣が掲げるデジタル改革に向けて、適正なデータ活用の基盤を構築する狙いがある。

 人工知能(AI)などの実用化が進み、膨大な情報が経済的な価値を生むようになった。同時に、個人情報を保護する必要性も一段と高まっており、新たな時代に対応した法整備が急務である。

 改正案は、民間企業や国、独立行政法人を対象とする三つの法律を一本化し、個人情報の定義を官民でそろえる。地方自治体にも国と同じ規定を適用し、全国で共通のルールを定めるという。

 個人情報保護に関する法令は国や都道府県、1718市町村などがそれぞれ別個に定めている。所管官庁やデータ共有の手続きが異なるため、別の機関と情報を共有しにくく、その数から「2000個問題」とも呼ばれてきた。

 2003年の法制定以来の抜本的な改正となり、複雑な法体系が整理される利点は大きい。政府は関係団体の意見を聞きながら、丁寧に制度を設計してほしい。

 とりわけ医療や学術分野では、データ活用への期待が高まる。現状では、民間や自治体など病院の設置主体によって情報提供に関する手続きが異なっており、利用が円滑に進まなかった。

 複数の医療機関が連携し、膨大なデータを分析する研究が進めば、病気の予防や治療に役立とう。教育や貧困など社会課題の解決や新たなビジネスの発掘など、活用の幅は広がる可能性がある。

 改正案のもう一つの狙いは、緊急時における個人情報の取り扱いを全国で統一することだ。

 豪雨災害や地震の際に、死者や行方不明者の氏名公表を巡り、自治体の対応が分かれるケースが目立っている。新型コロナウイルス対策でも患者の情報共有に時間がかかるなど、情報開示への過度な慎重姿勢が問題となっていた。

 被災自治体からの適切な情報提供があれば、組織を超えて安否確認や被災者支援を進めやすくなろう。政府は、公表を原則に、具体的な運用指針を定めるべきだ。

 政府は、自治体が先行して取り組んできた経緯を踏まえ、独自の保護措置を設けることを認めるという。地方の自主性にも配慮しながら、国民にわかりやすい制度にしなければならない。

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1647588 0 社説 2020/11/24 05:00:00 2020/11/24 05:00:00

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