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中国とTPP 厳格なルールを守れるのか

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 環太平洋経済連携協定(TPP)は、貿易や投資を高い水準で自由化するルールを定めている。中国が加盟を望むのであれば、そのルールを受け入れることが前提条件となる。

 中国の習近平国家主席が、アジア太平洋経済協力会議(APEC)で、TPPへの参加を「前向きに検討する」と初めて表明した。

 日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)各国など15か国が地域的な包括的経済連携(RCEP)協定をまとめた直後のタイミングだ。アジアの通商分野で主導権を握る思惑があるのだろう。

 TPPは日本、豪州、ベトナムなど11か国が加盟し、7か国が批准済みだ。中国が入るには、批准国から同意を得る必要がある。

 果たして、高いレベルの自由化を実現していく意思があるのか。加盟国は、中国の真意を確かめなければならない。

 TPPは、日本の工業製品に対する関税撤廃率がほぼ100%で、RCEPを上回っている。

 ルールとしては、国有企業への補助金支出を原則として禁じ、知的財産権を守る規定を強化している。電子商取引では、外国企業にソフトウェアの設計図となる「ソースコード」の開示を求めることができないよう定めている。

 これに対し、中国は国有企業に補助金や規制上の優遇を与え続けている。ソースコードの開示要求を含め、改革を拒んできた。

 安全保障を理由に特定企業への輸出を禁止できる輸出管理法を施行したことで、恣意しい的な運用が懸念されている。データを囲い込むデータ保護主義も強めている。

 現在のままでは、TPPに参加することは困難な状況だ。

 TPPは米国の離脱に伴い、医薬品のデータ保護など22項目を棚上げし、ルールが緩和されている。ベトナムの場合は、途上国であることを理由に、国有企業に関する例外規定が適用されている。

 中国はベトナムのケースを参考に、今ならTPPに参加できると考えた可能性があるが、新たな加盟には凍結項目への合意も条件となっており、例外的な措置が自動的に認められるわけではない。

 中国が加盟申請した場合はルールを守らせることで、現在の加盟国が意思統一を図る必要がある。TPPへの参加の意向を示している英国との調整も急ぎたい。

 TPPは、もともと米オバマ前政権が中国包囲網形成を狙って推進した枠組みだ。米国を復帰させる重要性は一気に増した。日本は粘り強く、働きかけてほしい。

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1670756 0 社説 2020/12/03 05:00:00 2020/12/03 05:00:00

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