読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

鳥インフル感染 迅速な情報伝達が拡大を防ぐ

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 鳥インフルエンザの感染被害が、過去最大規模に拡大している。防疫態勢を強化し、ウイルスの封じ込めに万全を尽くさなければならない。

 被害はすでに、四国や九州、近畿などの12県、計約40か所に及んでいる。国内で今季1例目が確認されてから、わずか1か月半しかたっておらず、極めて深刻な事態である。

 毒性の強い高病原性ウイルスが検出され、家畜伝染病予防法に基づき、340万羽を超える鶏が殺処分された。大流行した2010年度の2倍近くに上っている。

 ウイルスは大陸から来た渡り鳥が運んだとみられる。全国各地で野鳥のふんなどからウイルスが見つかっている。渡り鳥の飛来は春頃まで続く見通しだ。

 これ以上被害を広げないよう、感染が確認された地域の自治体は殺処分に加え、鶏や卵の移動制限を迅速に行うことが不可欠だ。

 ウイルスを媒介する小動物は、小さな隙間から侵入する。感染を未然に防ぐのは容易ではない。

 ブロイラーの飼育数が全国1位の宮崎県は、100羽以上を飼育する養鶏場を対象に毎年立ち入り検査を実施している。今年も900か所以上を点検したが、それでも8か所で感染が発生し、42万羽の殺処分を余儀なくされた。

 完成から4か月の新しい鶏舎でも感染は起きている。

 鶏肉・鶏卵農家は、鶏舎内では専用の長靴に履き替え、防護ネットに破れがないかを定期的に点検するなど、改めて防疫の基本を徹底してほしい。鶏舎のこまめな消毒も心がけてもらいたい。

 感染が疑われる鶏が見つかった場合の情報伝達も重要だ。

 研究機関の実験では、今季のウイルスは鶏が感染してから死ぬまでの期間が従来より長いという。異変の察知が遅れると、それだけ感染拡大のリスクが高まる。

 自治体や各農家は、メーリングリストなどを活用し、できるだけ早く感染情報を伝える態勢を整えるべきだ。地域で防疫対策会議を開くなど、情報共有の場を設けることも大切だろう。

 年末年始は作業にあたる人員や資材の不足が生じる恐れがある。いつでも感染に対応できるよう、準備を怠らないようにしたい。

 今年は巣ごもり需要で、鶏肉や卵の消費が好調だという。繁忙期に処分を強いられる農家の落胆は大きかろう。鶏や卵を食べた人への感染事例はない。風評被害を生まないよう、政府や自治体は正確な情報発信に努めてほしい。

無断転載・複製を禁じます
1724987 0 社説 2020/12/24 05:00:00 2020/12/24 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)