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露プーチン氏 強権統治の綻びが広がった

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 国内の反対勢力を徹底的に弾圧し、米欧との対決姿勢をアピールする強硬路線の綻びが広がり始めた。軌道修正に失敗すれば、長期政権の維持戦略にひびが入るのではないか。

 ロシアのプーチン大統領が年末の記者会見で、4期目の任期が2024年に満了となった後も、大統領を続ける可能性を示唆した。7月の憲法改正では、36年まで続投する道を開いている。

 だが、政権基盤は盤石ではない。新型コロナウイルスの感染者数は世界で4番目に多く、政府の対応の不備が批判されている。

 ロシアの反政権運動指導者に対する毒物襲撃事件で、欧州連合(EU)は露情報機関の犯行とし、対露制裁を強化した。石油などエネルギー資源に依存した経済構造の転換も進んでいない。

 プーチン氏の支持率は低下傾向にある。異論を許さない強権統治の長期化で、社会が倦怠けんたい感に覆われていることの表れだろう。

 極東ハバロフスクでは、7月に始まった地元知事の拘束・解任への抗議デモが今も終息していない。当局が沈静化できないのは、ロシアでは異例の事態である。

 ロシアが「勢力圏」と位置づける旧ソ連圏では、影響力の陰りが目立っている。

 アゼルバイジャン領ナゴルノ・カラバフ自治州を巡る紛争では、ロシアが支援するアルメニアがアゼルバイジャンとの戦闘に敗れ、実効支配地域を失った。アゼルバイジャンに肩入れするトルコの存在感が強まっている。

 ベラルーシでは、ルカシェンコ大統領の退陣を求める反政府デモが、欧米の支援を受けて続いている。キルギスでは親露派の大統領が退陣に追い込まれ、モルドバでは、親欧米派の候補が親露派の現職を破り、大統領に当選した。

 旧ソ連諸国の「ロシア離れ」は、ロシアが経済低迷により、支援を十分できなくなったことが一因だ。プーチン氏が中東での覇権争いにまで手を広げて、シリア内戦に介入したことも、足元の揺らぎにつながったのではないか。

 局面打開の鍵を握るのは、対米関係だろう。プーチン氏は、バイデン次期米大統領との間で改善を進めることへの期待を示した。来年2月に失効する「新戦略兵器削減条約」(新START)の延長が試金石となる。

 軍縮には、信頼関係の構築が不可欠だ。ロシアの新型兵器開発やハッカー集団のサイバー攻撃に対する米国の批判を、プーチン氏は重く受け止めねばならない。

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1724988 0 社説 2020/12/24 05:00:00 2020/12/24 05:00:00

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