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阪神大震災26年 長期化が物語る復興の難しさ

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 6434人が犠牲になった阪神大震災から17日で26年になった。街の再開発は、ようやく完了のめどが立ったが、事業の長期化で事業費が膨らみひずみも生じている。

 再開発事業は震災後、兵庫県内6か所で進められた。このうち今も残っているのが、神戸市の新長田駅南地区の事業だ。商店街が壊滅的打撃を受け、市は2か月後、中高層ビル44棟を2003年度までに建設する計画を決めた。

 ところが、地権者らとの協議が難航し、事業の完了は23年度にずれ込む見通しとなっている。2300億円を投じた最大規模の事業は、商店主が半分しか戻らず、地価の下落などもあって、採算が取れそうにない状況だ。

 市の検証でも「にぎわいが戻らず課題だ」とされた。大きな傷を負った街を再興する難しさを、如実に示していると言えよう。今後の災害復興の教訓としたい。

 阪神大震災をきっかけに、全国各地で防災対策が進んだ。

 大震災当時、約1100の避難所に最大約31万人が避難した。被災者の密集や寒さから体調を崩す人が多かった。その後、国は災害関連死を防ごうと、指針を作り、衛生管理の徹底を呼びかけた。

 近年は、床の冷たさから体を守り、プライバシー保護にもなる段ボール製ベッドも普及し、避難生活の質の向上が図られている。

 現在、新型コロナウイルスの感染拡大で、改めて避難環境の見直しを迫られている。

 コロナ禍の中で起きた昨年7月の九州豪雨では、避難所の収容人員を大幅に減らした。世帯ごとに2~3メートル程度離し、仕切りも設けた。避難所の感染対策は、各自治体の課題になっている。

 昨年9月に台風10号が九州へ接近した際には、住民が殺到し、定員超過になる避難所もあった。

 今後は避難先の分散も進めることが大切だ。国や自治体は、ホテルや旅館、知人宅なども選択肢に入れるよう周知徹底を図る必要がある。混雑状況をホームページなどで知らせるのも有効だろう。

 阪神大震災以降、被災地で増えたボランティアも、コロナ禍で県外への移動が難しくなり、活動が制約されている。当面は災害時にボランティアが不足する事態が想定される。その場合、重要になるのは地域内の支え合いだ。

 自治体とNPO、社会福祉協議会などの連携が進みつつある。普段から会合を重ね、がれきの撤去や避難所運営など、災害時の役割分担を明確にしておきたい。

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1775699 0 社説 2021/01/17 05:00:00 2021/01/17 05:00:00

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