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インド太平洋 欧州の関与を安定につなげよ

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 日本が目指す「自由で開かれたインド太平洋」を推進するには、自由や民主主義、法の支配などの価値観を共有する国々との連携が不可欠だ。

 欧州の主要国がインド太平洋地域の安全保障に関与する姿勢を強めていることを生かし、地域の安定につなげていきたい。

 ドイツの国防相は、インド太平洋に今年、艦艇を派遣する方針を日本側に表明した。読売新聞の書面インタビューでは、地域での演習への参加を検討していることも明らかにしている。

 独政府が昨年、策定した「インド太平洋政策指針」は、地域への積極的な関与や、日本、韓国、豪州、インドなどの民主主義国家との連携強化を打ち出していた。

 フランスはいち早く、2018年に、「インド太平洋」の概念を取り入れた安全保障政策を発表している。北朝鮮による制裁破りの海上密輸の取り締まりに参加するなど存在感を高めている。

 英国は、先進7か国(G7)の今年の議長国として、韓国や豪州、インドを首脳会議に招待する方針だ。空母を日本近海に派遣し、長期滞在させる計画を検討しているとも伝えられている。

 各国に共通しているのは、「航行の自由」「ルールに基づく秩序」「多国間主義」の原則だ。中国の力による現状変更の動きを牽制けんせいする狙いがあるのは明白である。

 欧州が中国との経済関係を重視していることに変わりはない。欧州連合(EU)が昨年12月に中国との投資協定締結で大筋合意したのはその表れだ。中国の軍事的脅威への認識も、距離的に遠いことから薄い傾向がある。

 しかし、一方で、南シナ海などでの中国の強引な海洋進出を放置すれば、アジアと欧州の物流を支えるシーレーン(海上交通路)の安定が損なわれ、欧州の経済的利益も失われかねない。

 インド太平洋重視で欧州諸国が足並みをそろえた背景には、こうした危機感があろう。

 欧州諸国とインド太平洋の国々の連携強化で決定的な役割を果たすのは、この地域に軍を前方展開させている米国の動向である。

 バイデン次期米大統領は、日本など関係国首脳との電話会談で、地域の平和と安定に向けて協力する考えを表明している。トランプ政権が関係国と十分に協議しないまま、中国との緊張を過度に高めた経緯を踏まえた対応だろう。

 日本は米国とともに、海洋秩序の維持に寄与できるよう、外交力を発揮しなければならない。

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1775700 0 社説 2021/01/17 05:00:00 2021/01/17 05:00:00

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