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農水産物輸出 重点品目を効果的に売り込め

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 質の高い日本の農水産物はもっと世界で売れるはずだ。政府は各国・地域のニーズをきめ細かく把握し、効果的に輸出を後押ししてほしい。

 政府は、農林水産物や加工食品の輸出拡大に向けた実行戦略をまとめた。2030年までに、輸出額を現在の5倍超の5兆円に増やす目標を昨年3月に掲げており、達成への具体策を示した。

 重点品目として、海外で好評な牛肉、和食ブームで注目されるコメや日本酒のほか、リンゴ、ホタテなど27品目を挙げ、国・地域別の目標金額を定めている。品目別に輸出向けの生産地を年度内に選び、集中的に支援する方針だ。

 国内市場が縮小する一方で、世界の食料需要は15年の890兆円から30年に1360兆円まで増えるとの試算がある。輸出拡大を成長戦略と位置づけ、農業や漁業の再生を図る狙いはうなずける。

 政府は19年に輸出額を1兆円とすることを目指したが、わずかに届かなかった。20年も新型コロナウイルスの影響などで伸びておらず、施策のてこ入れが必要だ。

 実行戦略は、輸出先として、経済発展のめざましいアジアを主な対象とした。距離が近く、新鮮な食品を届けやすい利点がある。

 牛肉は、香港や台湾、中国を中心に、25年までに19年比で約5倍となる1600億円に拡大する目標だ。ニーズの高いスライス肉などの生産を増やすという。

 ブドウは、人気のシャインマスカットに加え、贈答用として定着してきた巨峰などに力を入れ、輸出額を19年の約4倍となる125億円に伸ばす計画だ。

 食の好みは世界各地で異なる。品目や輸出先の重点化で、適切な生産体制を整えてもらいたい。

 品目ごとに、生産や流通、輸出に関わる業者が連携する組織を新たに設けることも打ち出した。

 関連業者は、中小零細企業が多い。現地で求められる価格水準や品質などの情報収集のほか、安定的な商品供給が困難で、これまで商機を失う例が目立っていた。

 国や地域で異なる農薬や衛生管理の規制に、業者が個別に対応することも難しい。

 連携組織を通じ、こうした課題に対処することが重要だ。政府の支援拡充も不可欠となる。

 東京電力福島第一原子力発電所事故後、中国や米国など16の国・地域が、日本産食品の輸入制限を続けていることが妨げとなっている。政府は、厳しい検査など万全の対策を講じていることを丁寧に説明せねばならない。

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1799090 0 社説 2021/01/27 05:00:00 2021/01/27 05:00:00

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