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巨大IT規制法 公正な取引の実現に努めよ

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 インターネット通販などを展開する巨大IT企業に、取引の透明化を促す新法が施行された。公正な取引が行われるよう実効性のある規制の枠組みにしてもらいたい。

 新法の対象となるのは、国内の年間売上高が3000億円以上のネット通販会社と、2000億円以上となるスマートフォン向けアプリストア運営会社だ。

 「GAFA」と呼ばれる米大手のうちグーグル、アマゾン、アップルの3社と、国内勢では楽天とヤフーが該当するとみられる。

 新法は、ネット通販の出店事業者やアプリ開発事業者との取引条件のほか、検索結果を表示する順位の決め方などを開示するよう求めている。事業者からの苦情への対応や、紛争解決の体制整備も義務づけている。

 実施状況を年1回、国に報告してもらい、改善命令に従わなかった場合は罰則を科すという。

 運用に際しては、政府の監視が重要だ。適切に専門人材を配置し、IT企業からの報告の内容を精査する仕組みを整えるとともに、相談窓口に寄せられた取引先などからの苦情や意見を吸い上げて、実態を把握せねばならない。

 新型コロナウイルスの流行による「巣ごもり消費」の拡大で、各社の業績は好調だ。世界で稼ぐGAFAは、2020年10~12月期決算で全社が最高益となった。

 利益の主な源泉は、出店する事業者などから得る手数料だ。

 これまで、事業者からは「一方的に契約条件を変更させられた」「手数料が高すぎる」といった不満が相次いでいた。

 楽天は、ネット通販で一定額以上の買い物をした場合の送料を一律無料とし、その負担を出店者に求めようとして、強い反発を受けたことがある。

 圧倒的に強い立場にあるIT企業が、不利な条件を押しつける行為は容認できない。新法をその抑止につなげることが不可欠だ。問題点を洗い出しつつ、制度の柔軟な見直しを進めてほしい。

 各社の自主的な行動を重視するのが新法の特徴で、IT企業自身の取り組みも問われている。

 アップルは、小規模なアプリ事業者については手数料を収入の30%から15%に引き下げた。楽天は、出店者の団体と意見交換する組織を新設し、対話に努める方針だ。ヤフーは、すでに検索結果の表示順の根拠などを公表している。

 各社は生活に必要なインフラを担う責任を自覚し、取引先や顧客の保護に最善を尽くすべきだ。

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1836680 0 社説 2021/02/12 05:00:00 2021/02/12 05:00:00

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