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デジタル広告 取引先と個人情報を保護せよ

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 拡大しているデジタル広告市場で、巨大IT企業による寡占の弊害が目立ってきた。政府はルールを明確にし、改善を図らねばならない。

 公正取引委員会は、インターネット上に表示される広告を巡る問題点をまとめた最終報告書を発表した。独占禁止法違反の可能性がある事例を示し、IT企業の自主的な行動を促すものだ。

 米グーグルや米フェイスブックなどの巨大IT企業は、検索サイトやSNSで利用者の年齢や閲覧履歴などの膨大な情報を集め、それを活用して個人の好みに応じたデジタル広告を配信している。

 報告書は、広告料や表示方法が不透明で、どのサイトに出たかなど効果がわかりにくく、公正な競争をゆがめかねないとしている。

 IT企業が広告仲介事業者のような取引先との契約を一方的に変更すれば、「優越的な地位の乱用」にあたる恐れがあるとした。

 そうした行為を規制する狙いは妥当だ。今月、巨大IT企業によるネット通販などの取引を透明化するための新法が施行された。政府はデジタル広告を対象に加える方向で、論議を進めている。

 新法は、IT企業に情報開示や事業者からの苦情対応などを義務づけ、定期的に実施状況を報告させる内容だ。デジタル広告でも、取引先やネット利用者を守る有効な施策としてほしい。

 国内のデジタル広告市場は2019年に約2兆円と、5年で倍増し、IT企業の利益の源泉となっている。グーグルは検索で約8割のシェア(占有率)を持ち、取引先から「要求に従うしかない」との不満が相次いでいるという。

 報告書は、IT企業が十分に説明せず、個人データを広告に活用していることにも懸念を示した。公取委によると、利用規約を全て読んだ人は全体の1割未満だ。

 IT企業は、わかりやすい表示でデータ収集への理解を得る努力を尽くす必要がある。自分の個人情報が活用されることを拒める仕組みを使いやすくすべきだ。

 サイトはクリック数が増えるほど評価され、IT企業などの広告収入が増加するケースが多い。

 報告書は、関心を集めようとして不正確な情報やフェイクニュースが広がり、正確なニュースが表示されにくくなって利用者に不利益を与える可能性に言及した。

 配信した媒体名の明示や、信頼性の高い記事をサイトの上位に示すことなどを提案している。ネットの情報の質を高めるため、IT企業の改革努力が望まれる。

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1858814 0 社説 2021/02/22 05:00:00 2021/02/22 05:00:00

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