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NHK受信料 徴収強化より先に値下げを

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 受信料の徴収を徹底するより、大幅な値下げと組織の大胆なスリム化が先ではないか。公平な受信料制度を構築していくには、視聴者の理解を得ることが何より大事だ。

 政府は、放送法改正案を閣議決定し、通常国会に提出した。NHKの受信料引き下げに向けた原資を確保するため、「積立金」を創設することが柱となる。

 積立金は、中期経営計画の期間である3年ごとに、内部留保にあたる繰越剰余金の一部と毎年度の黒字の一定額を蓄えるものだ。

 NHKの今年度末の剰余金は約1450億円になるとみられる。その一部を使うほか、新放送センター建設計画の見直しで資金を捻出するなどし、約700億円を値下げにあてるとしている。2023年度に約1割下げるという。

 ただ、その原資として、1450億円の剰余金をどれだけ取り崩すのかは不明確だ。本来、特殊法人のNHKが内部留保をため込むこと自体、適切ではない。

 衛星放送契約の料金引き下げを優先し、地上波は当面下げない考えだ。値下げの時期も遅い。視聴者が評価する抜本的な料金の改革とは言えないだろう。

 改正案に、テレビを設置しながら受信契約を結ばない世帯に対し、割増金を課す仕組みが盛り込まれたことも懸念される。

 NHKは昨年、テレビ受信機を持つ人に届け出を義務づけるよう要望したが、国民から強い反発が出たため、その代替案となる。

 NHKが定めた受信料の規約に現在でも割増金の条項があるが、適用例はないという。法律に明記して、支払いを促す効果を期待しているのだろう。

 受信料を払っていない世帯の割合は、19年度に全体の2割近くに上っている。不公平感の是正を図る狙いは理解できる。

 だが、徴収を強化するなら、視聴者に納得してもらうことが前提となる。国民に「罰金」と受け止められれば、逆に不信感が高まりかねない。割増金の是非は、国会で論議を尽くしてもらいたい。

 改正案は、NHKがイベント企画や物販などの子会社を束ねる「中間持ち株会社」を設置できるようにするという。各社が抱える管理部門の効率化や、役員の削減などが目的だと説明している。

 それよりも、民間と競合する子会社の必要性を検証し、肥大化した事業を縮小していくことこそが重要である。その上で、国民が恩恵を実感できるよう、もう一段の値下げを目指すべきだ。

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1881982 0 社説 2021/03/03 05:00:00 2021/03/03 05:00:00

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