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日銀短観改善 積極投資で苦境を打開したい

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 日本銀行が発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が昨年12月の調査から15ポイント上昇し、プラス5となった。

 プラスは1年半ぶりで、新型コロナウイルス流行前の2019年9月の水準に戻したという。

 米国や中国などの景気回復で、輸出が増えたことが主因だ。「自動車」が23ポイント改善してプラス10となったほか、テレワークの普及などによりIT機器や電子部品も好調で、「電気機械」は19ポイントアップのプラス18だった。

 日本を代表する企業が多い製造業の持ち直しは、経済にとって明るい材料だ。業況の改善を積極投資につなげてもらいたい。

 世界で温室効果ガスを排出しない「脱炭素」の流れが加速している。コロナ禍で、日本のデジタル化の遅れが鮮明になった。こうした分野への対応が急務だ。

 短観で、大企業・製造業の21年度の設備投資計画は、民間の予想を上回っている。余力のある企業が攻めの投資に踏み出し、経済全体を底上げしていくことが望まれる。世界的な半導体不足への対処も急ぐ必要がある。

 一方、国内需要が中心の大企業・非製造業は、4ポイント上昇したもののマイナス1にとどまった。製造業との二極化が進んでいる。

 特に、訪日外国人客の激減や外出自粛で打撃を受けている「宿泊・飲食サービス」が、15ポイント悪化のマイナス81となった。劇場や映画館などの「対個人サービス」も8ポイント低いマイナス51だ。

 こうした業種は、従業員に占める非正規雇用の割合が高く、失業者の増加が心配される。

 さらに、雇用の多くを占めている中小企業は、製造業、非製造業ともに景況感の指数が大企業を大きく下回っている。政府による後押しが不可欠となろう。

 企業の休業手当を補助する雇用調整助成金は、上限引き上げなどの拡充措置が5月以降、縮小されるという。コロナ禍で苦境にある企業には特例を設ける方針で、きめ細かい支援を続けるべきだ。

 金融機関は、経営が厳しい企業には返済猶予を検討するなどし、資金繰りを支えてほしい。

 感染が再び急拡大し、コロナの影響は長引くとの見方が強いが、「巣ごもり需要」の増加でネット通販や宅配サービスは好調だ。ITビジネスにも商機は多い。

 需要が戻らない企業は、長期的な視野で、事業再構築の可能性を探ることが大切だ。

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1955278 0 社説 2021/04/02 05:00:00 2021/04/02 05:00:00

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