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放送局外資規制 総務省は違反の監視を厳しく

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 電波は公共の財産であり、外国資本が放送局の経営を左右するようなことがあってはならない。総務省は株式保有状況の監視を強めるべきだ。

 フジテレビなどを傘下に置くフジ・メディア・ホールディングスが、2012年9月から14年3月にかけて、放送法の外資規制に違反する状態となっていたことを明らかにした。

 放送法は、外国人の議決権比率を20%未満に制限している。だが、フジ側の集計作業でミスがあり、20・00042~20・00083%となっていたという。

 技術的な不手際だとしても、軽視できない違反である。

 誤りに気づいたフジ側は14年12月、議決権を修正したうえで総務省に報告した。総務省の担当課は、この時点で違法状態が解消されていたため、認定放送持ち株会社としての認定は取り消さず、厳重注意にとどめたという。

 武田総務相は9日の記者会見で、認定取り消しを改めて否定し、当時の判断について「今も妥当と考えている」と強調した。

 一方で、総務省は、放送関連会社「東北新社」が外資規制に違反していた問題で、子会社に対する衛星放送チャンネルの事業認定を取り消すことを決めている。

 東北新社の場合は、申請があった時点で違法状態にあり、本来は認定を受けることができなかったからだという。

 両社への対応が異なるのは適切か。総務省は、放送行政の公正さに疑念を持たれないよう、わかりやすく説明する必要がある。

 フジ側は、5日になってようやく発表した。上場企業として株主に迅速に説明する責任を果たしたとは言えない。これまで公表しなかった総務省の対応も疑問だ。

 放送法の外資規制は、世論の動向に強い影響力を持つ放送局の番組が、外国資本によってゆがめられることを防ぐ狙いがある。

 違法状態が放置されたのは、総務省と放送事業者の認識が甘かったためだと言わざるを得ない。

 海外の投資家が放送事業者の株式を購入することは今後も想定される。外資規制に抜け穴を生じさせてはならない。

 総務省は、外資比率を定期的に把握する仕組みや、審査担当部署の新設を検討するという。各放送局も体制を再確認してほしい。

 東北新社やNTTとの接待問題で、総務省と事業者の関係に厳しい視線が注がれている。なれ合いを排し、法令を厳格に運用していくことが不可欠である。

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1975285 0 社説 2021/04/10 05:00:00 2021/04/10 05:00:00

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