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無人運転 安全確保の仕組み作りを急げ

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 路線バスやタクシーの代わりに、運転者がいない無人自動運転車で移動するサービスのルール作りが本格化してきた。

 国と事業者は、安全を確保できる法制度や運行体制を整え、地域住民の理解を得た上で普及を図らねばならない。

 政府は2022年度中にも無人運転の移動サービスを実用化し、30年までに全国100か所以上で導入する目標を掲げている。

 国土交通省によれば、当面はゴルフカートのような車両に数人の客を乗せて、時速10キロ程度の低速で走行することを想定している。過疎地の交通量や交差点が少ない数キロほどの限られた区間で導入される見通しだという。

 路線バスの利用者は人口減などで地方を中心に減少し、この10年間で計約1万3000キロもの路線が廃止された。こうした地域に無人運転車を導入すれば、運転手不足を解消でき、高齢者らは買い物や通院がしやすくなるだろう。

 問題は、どうやって安全な運行を実現するかだ。警察庁の有識者委員会は今月、安全対策の枠組みを示した報告書を公表した。

 報告書では、運行事業者の適格性を事前に審査する仕組みを創設するよう提言した。運行中の車をモニター画面で遠隔監視する担当者に、事故時の通報義務を課す必要があるとも指摘した。いずれも安全確保に不可欠な要件だ。

 ただ、どれだけ厳しい条件を課しても、事故を完全に防ぐことは難しい。事故が起きた際の責任を誰が負うのか、救護体制をどうするのかといった重い課題が残されている。国は安全を最優先に、議論を尽くしてもらいたい。

 民間調査機関の調べでは、自動運転車の普及に不安を感じる人が半数近くに上ったという。システムの誤作動や、事故時の責任の所在に懸念を抱く人が多い。

 地域住民が安心して利用できなければ、普及は望めまい。国と事業者は、無人運転の利点だけでなく、安全上の課題についても丁寧に説明することが大切だ。

 自動車各社は事故防止のための運転支援技術を開発する一方、無人運転にも取り組んでいる。

 東京五輪・パラリンピック大会では、選手村内の移動にトヨタの自動運転車が活用される。福井県永平寺町では3月から無人運転車の運行が始まった。約2キロ区間を大人は100円で乗車できる。

 無人運転にはコスト面の課題もある。国や自治体は、こうした点も考慮しながら、事業化に向けた計画作りを進めてほしい。

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1996670 0 社説 2021/04/20 05:00:00 2021/04/20 05:00:00

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