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子供の視力低下 デジタルの影響を検証せよ

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 子供がデジタル機器を使う機会が増え、目への影響が懸念されている。実態を把握し、予防に取り組む必要がある。

 視力1・0未満の子供は、小学生が35%、中学生は57%、高校生では68%に上り、増加傾向にある。文部科学省は、全国の約9000人の小中学生を対象に、近視と生活習慣に関する初の大規模調査を開始した。

 今年度、小中学生に1人1台のデジタル端末が配布され、授業での活用が始まった。近年は家庭でスマートフォンに親しむ子供も多い。目への影響を解明し、有効な対策を打ち出してほしい。

 近視は小中学生の時に進行しやすく、成人してから緑内障や網膜剥離はくりなどの目の病気を起こす危険性が高まるとされる。

 子供の近視は世界的に増加しており、世界保健機関(WHO)は、2050年までに2人に1人が近視になると推計している。シンガポールでは政府が予防計画を策定するなど、子供の近視対策に取り組む国・地域は増えている。

 屋外で太陽光を浴びると近視の抑制につながるとの研究結果がある。台湾では10年以上前から、1日2時間、屋外で過ごすよう小学生に推奨することで、視力の低い子供の割合を減らしている。

 理科の観察授業をできるだけ屋外で行うなどの工夫も凝らしているという。日本でも、子供の目に配慮して、授業計画を見直すことを検討してはどうだろうか。

 文科省は今年度、全国でデジタル教科書の実証事業を行うという。教育効果などに加え、目への影響もしっかりと検証することが重要だ。学校では正しい姿勢を保ち、時間を決めて遠くを見るなどの対策を徹底せねばならない。

 新型コロナウイルスの流行による外出自粛で、小中学生の近視が増えたと指摘する眼科医は少なくない。家庭でゲームやスマホを利用する頻度が高まり、目に負担がかかったためとみられる。

 関西圏を中心に広がる変異ウイルスは、子供への感染も心配されている。感染を避けるため、これまで以上に子供の在宅時間が長くなる可能性がある。ゲームやスマホの利用時間を決めるなど、家庭内で話し合うことが大切だ。

 近視を治すことは難しいが、点眼薬やコンタクトレンズなどを用いて進行を抑制する治療法の研究が世界各国で進んでいる。

 デジタル時代の到来で、近視は新たな生活習慣病となる可能性がある。日本でも予防、治療法の開発と普及に力を入れるべきだ。

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1999067 0 社説 2021/04/21 05:00:00 2021/04/21 05:00:00

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