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大学生の困窮 中退防ぐ支援を充実させたい

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 新型コロナウイルス流行の影響で経済的に困窮し、学業の継続に支障をきたす大学生が増えている。学生が意欲を失わないよう、学びや生活への支援を充実させる必要がある。

 文部科学省によると、昨年4~12月、コロナ禍を理由として全国の大学や短大を中退した学生は1367人に上った。休学も4434人いた。経済的困窮や学生生活の不適応、修学意欲低下を理由として挙げる人が多かった。

 コロナ禍が長引くにつれて、中退者や休学者は増えており、深刻な事態だと言えよう。

 地方から首都圏の私立大に入学した学生への仕送り額は昨年度、月平均8万2400円だった。私大の教職員組合連合が1986年度に調査を始めてから最低の額で親の収入減が原因とみられる。

 仕送り額は90年代半ばをピークに減っており、生活費をアルバイト収入で補う学生が多い。コロナ禍で飲食店などの営業が制限されてバイト先を失い、十分な食料品や生理用品さえ買えないといった悲鳴に近い声が聞かれる。

 経済的に困難な学生を対象として、多くの大学が授業料の納付を猶予したり、減免したりする措置を取っている。だが、減免の対象者は限られており、制度を知らない学生もいる。大学は支援策を拡充し、周知することが大切だ。

 政府も、大学への財政支援を手厚くし、学生を経済的に支えられるよう、後押しすべきだ。

 一部の自治体では、在住の学生や他地域にいる地元出身の学生に米などを送ったり、独自の奨学金を創設したりしている。大学が格安で食事を提供する活動も行われている。工夫を凝らし、こうした取り組みをさらに広げたい。

 学ぶ意欲を失う学生が少なくないのは心配だ。感染予防でオンライン授業が増え、教員や同級生らと直接交流する場や、サークル活動に参加する機会が減っていることが背景にあるとされる。

 ストレスで精神的に孤立し、学業を続けられなくなる学生もいる。大学側は、地域の感染状況を見極めながら、教職員や学生との交流を促してほしい。

 大学側が定期的に学生と連絡を取り、生活や経済状況に問題がないかを聞き取って、適切に助言することも重要だ。一人一人に情報が行き届くよう、きめ細かい相談体制を整えてもらいたい。

 感染の収束が見通せない中、学生にとっては厳しい状況が続く。政府や大学は長期的な視野で対策を検討すべき時期に来ている。

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2004943 0 社説 2021/04/23 05:00:00 2021/04/23 05:00:00

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