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高齢者ワクチン 接種の混乱回避に工夫を急げ

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 高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、各地で混乱が相次いでいる。自治体と国は接種が円滑に行われるように責任を果たさねばならない。

 東京や大阪などの4都府県を中心に感染が拡大し、3度目の緊急事態宣言の発令が検討される中、重症化率や死亡率が高い高齢者への接種は喫緊の課題である。

 2月の医療従事者向けに続き、今月12日から65歳以上の高齢者に対する接種が始まったが、安心して受けられる状況には程遠い。

 栃木県小山市の場合、電話とインターネットで受け付けた接種予約は、わずか5分で枠が埋まった。電話は終日つながりにくい状態となり、受け付けが終わったことを知らずにかけ続けた市民から苦情が殺到したという。

 千葉県市川市では、高齢者に送付した資料に、予約受け付けが始まったと誤解させる記載があり、市のコールセンターへの問い合わせで回線が一時パンクした。

 他の自治体でも同様のトラブルが起きている。どのような手続きで予約を取るのか。枠が埋まっている場合は、いつまで待てばいいのか。情報が不確かなままでは、高齢者の不安や、政府、自治体への不信感が募るばかりだ。

 混乱の根本的な原因は、ワクチンの絶対量が不足していることにある。医療従事者用のワクチンが十分行き渡っていないため、高齢者のワクチンを振り替えて接種している自治体も少なくない。

 限られたワクチンを有効に使うには、自治体が接種対象の優先順位をつけることが必要だろう。

 秋田県は、高齢者人口の多い秋田、横手両市に限ってワクチンを配布した。また、「80歳以上」「75歳以上」などの年齢区分や、高齢者施設入所者を優先の目安に定めている自治体もある。

 高齢者向けの接種が5月以降に本格化しても、自治体任せでは混乱は解消しまい。政府はこれまでの事例も参考に、ワクチンの配分や接種の手続き、トラブルへの対応について、自治体に運用指針を示すべきではないか。

 接種券が送られてくれば、すぐに受けられると思う高齢者は多いだろう。自治体のホームページでワクチンの供給状況の確認を呼びかけても、ネットに不慣れな人には伝わりにくい。

 各自治体は、役所の相談窓口やコールセンターの拡充、広報紙の配布など複数の手段を通じて、必要な情報が確実に行き渡るようにしてもらいたい。

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2004944 0 社説 2021/04/23 05:00:00 2021/04/23 05:00:00

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