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ASEAN ミャンマー軍を抑えられるか

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 ミャンマー軍の国民に対する暴挙の停止につなげることが重要だ。東南アジア諸国連合(ASEAN)は特使派遣などを通じて、事態収拾の取り組みを強化すべきである。

 ASEANがミャンマー情勢に関する特別首脳会議をインドネシアで開き、暴力の即時停止と最大限の自制、平和的解決に向けた全当事者による対話の開始を求める議長声明を発表した。

 会議には、2月にクーデターを強行したミャンマー軍の最高司令官も出席した。国際社会が軍のトップに直接自制を促す機会となったのは一歩前進と言えるが、対応の遅れは否めない。

 軍や警察の発砲などによる死者はすでに700人を超えた。政権から追いやられたアウン・サン・スー・チー氏ら民主派勢力に対する拘束や弾圧が続いている。国民の抵抗運動と米欧の制裁により、経済はまひ状態に陥っている。

 「内政不干渉」を掲げるASEANが、問題の平和的解決に向けて積極的に動き出したのは、地域を揺るがす危機に対処できなければ、存在意義が問われるという懸念が高じたからだろう。

 だが、今回の議長声明で軍の行動が実際に変わるかどうかについては疑問が残る。声明は、混迷を生んだ軍の責任には言及せず、暴力の停止を求める対象を明記していない。軍に対する民主派解放の要求も盛り込まれなかった。

 軍の最高司令官は首脳会議で、統治の正当性を強調したという。外遊できるほど権力を完全に掌握し、ASEANでも認知されていると、国内外に誇示する狙いがあったのではないか。

 民主派は、軍による統治の正当性を認めず、民政復帰を要求している。ASEANは首脳会議に民主派を招かなかったことで、軽視しているとの批判は免れない。

 議長声明では、ASEAN特使がミャンマーを訪問して全ての当事者と会い、対話を仲介するとしている。だが、軍は民主派主体の「国民統一政府」を非合法化し、対話に応じる可能性は低い。

 特使は早急に現地入りし、軍にスー・チー氏らの解放と弾圧停止を促すべきだ。強い態度で臨まなければ、仲介者としての信頼を得ることも期待できまい。

 民主派が少数民族の武装勢力と連携して軍に対抗した場合は、深刻な内戦と人道危機に陥る可能性が高い。欧米や日本はASEANを支援し、中国やロシアも巻き込みながら、問題解決に向けて関与を強める必要がある。

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2013408 0 社説 2021/04/27 05:00:00 2021/04/27 05:00:00

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