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楽天に中国資本 情報流出の懸念を拭えるか

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 利用者の個人データなどが中国に流出する恐れはないのか。楽天は説明を尽くすべきだ。

 楽天が3月末に、中国IT大手テンセントの子会社から、発行済み株式総数の3・65%に相当する約660億円の出資を受けた。

 昨年4月に本格参入した携帯電話事業の強化に向けた資金調達の一環で、日本郵政グループとも資本・業務提携し、1500億円の出資を得ている。資金は基地局整備などに充てる方針だという。

 楽天はインターネット通販大手で、金融事業も合わせ膨大な顧客と個人情報を抱えている。日本郵政との提携で、保有データはさらに増える見込みだ。その扱いに細心の注意を払わねばならない。

 昨年施行された改正外国為替及び外国貿易法(外為法)は、外資への規制を強め、出資に事前届け出を義務づける対象を「発行済み株式か議決権の10%以上」から「1%以上」に変更した。

 安全保障の観点から特に重要な分野を「コア業種」に指定し、楽天も対象になっている。

 今回、テンセントは届け出をしていない。役員を送り込まないことや非公開の技術情報に接触しないことなどを条件に、届け出を免除する規定がある。投資家が適用の可否を判断する仕組みで、テンセントがこれを利用した形だ。

 楽天は、テンセントの出資が「純投資」だと主張しているが、免除条件を踏まえ、ルール順守を確約して書面を交わしたかなど、詳細は明らかではない。

 出資受け入れの発表時には「協業でサービスの充実を目指す」としていた。本当に純投資なのか、疑念を晴らすには、純投資だという根拠の明示が不可欠である。

 テンセントは、アリババ集団と並ぶ中国の巨大IT企業だ。

 中国では政府が国家情報法に基づき、国内企業に対して情報収集活動への協力を義務づけている。楽天の情報がテンセントを通じて流出するとの懸念は拭えない。

 日本政府による監視が重要だ。改正外為法は、純投資を条件に事前届け出を免除するルールを使って1%以上出資する場合は、投資から45日以内に、国に事後報告を行うよう定めている。

 政府は、5月中旬が期限となるテンセント側の報告を精査し、問題があれば、株式売却を命令するなど毅然きぜんと対応してほしい。

 楽天は米国でも事業を展開しており、米国への状況説明も必要になろう。緊密に情報交換し、日米両国で注視してもらいたい。

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2019188 0 社説 2021/04/29 05:00:00 2021/04/29 05:00:00

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