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サイバー戦防護 自衛隊の能力向上が急務だ

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 重要インフラをサイバー攻撃から守ることは、安全保障上の新たな課題だ。自衛隊の対処能力を抜本的に向上させなければならない。

 自衛隊は、その一環として、北大西洋条約機構(NATO)のサイバー防衛協力センターが実施する大規模演習に初めて本格的に参加した。

 電力や水道、防空、人工衛星などのシステムが相次いでサイバー攻撃を受けたという想定である。自衛隊と民間の重要インフラ事業者などの担当者27人がチームを組み、実戦形式で訓練した。

 こうした機会を生かし、自衛隊と民間事業者の協力をさらに深めることが重要だ。

 これまで、平時でもサイバー攻撃によって、機微な情報や暗号資産が盗まれる被害が多くみられる。有事になると、鉄道、電力などの社会基盤や軍内部のシステムに対する攻撃が想定される。

 「次の戦争はサイバー空間から始まる」という指摘もある。ロシアはウクライナ侵攻の際、変電所や軍のシステムへのサイバー攻撃で大きな被害を与えたという。

 日本では、インフラなどのシステム防護には、内閣サイバーセキュリティセンターと事業者が対処することになっている。

 だが、サイバー攻撃では、武力攻撃を受ける有事に限らず、攻撃側は日頃から、様々なシステムへの不正な侵入を繰り返している。自衛隊のサイバー部隊を有効に活用することが必要ではないか。

 米国では、情報機関や軍が重要インフラのシステム防護に関わっている。「前方防衛」を掲げ、平時から他国のシステムを監視し、攻撃を受けたら即座に反撃する体制を取っているという。

 日本も、有事のサイバー攻撃に対して、「妨げる能力」を持つ方針を防衛大綱に明記している。自衛隊がサイバー空間で反撃できるようにするものだ。

 専守防衛だけで対処しようとすると、後手に回ってしまう可能性が高い。どのような事態に、どこまでの活動が認められるか、国会でも真剣に議論すべきである。

 現在290人体制のサイバー防衛隊を増強することが急務だ。

 防衛省は今月、専門的な知見から助言するサイバーセキュリティーの幹部ポストを設け、民間から公募した。年収最高2000万円で兼業も認め、優秀な人材の確保を目指している。

 従来の発想にとらわれず、民間の力も生かして、十分な体制を整えてもらいたい。

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2020815 0 社説 2021/04/30 05:00:00 2021/04/30 05:00:00

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