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米新政権100日 対中競争の基盤整えられるか

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 中国との競争に打ち勝ち、民主主義の優位を保つには、米国が安定と繁栄を維持することが不可欠だ。そのための基盤整備を着実に進められるかどうかが問われよう。

 バイデン米政権が発足してから100日が過ぎた。トランプ前政権の「自国第一」主義から国際協調への転換や、新型コロナウイルスのワクチン接種、大規模な財政出動など、様々な施策が異例のスピードで実行に移されている。

 国内ではコロナ禍、外交では中国の膨張路線という喫緊の課題が危機感を高め、迅速な対処につながっているのだろう。閣僚らを専門家で固め、前政権下の混乱を落ち着かせたことは評価できる。

 バイデン大統領は初の施政方針演説で「米国は再び動き出した。危機を可能性と機会に変える」と強調した。米国の競争力を強化し、国民生活を向上させることが、中国の抑えこみにも有効だという見解には説得力がある。

 目標の実現に向け、雇用創出のためのインフラ投資や教育・福祉の拡充策を示した。実施ずみの経済対策と合わせ、総額660兆円に及ぶ。富裕層・大企業対象の増税だけで財源を賄えるか。景気過熱を防ぐ手立ても必要だろう。

 一連の計画は、労働者ら中間所得層の生活の底上げに照準を合わせている。生産工場の中国への移転や移民流入などによって仕事の場を奪われたと感じてきた人々にアピールする狙いは明白だ。

 トランプ前大統領支持に傾いていた中間層の理解を得られなければ、政権基盤の強化も、気候変動などの課題で国際協調を推進することも困難になる。バイデン政権が「中間層のための外交」を打ち出している理由だろう。

 野党の共和党は、政府の役割を大きくするバイデン氏の政策を「社会主義的だ」と批判し、人種問題や銃規制などを「政府が押しつけている」と反発している。

 分断の克服は容易でない。国民の理解を得て結束を促す政権運営を続けることが重要である。

 米中の覇権争いは、軍事、経済から科学技術まで多岐にわたり、「民主主義」対「強権主義」の様相を呈している。バイデン氏は演説で中国に繰り返し言及し、米国の民主主義が機能していることを証明すべきだと訴えた。

 バイデン政権の姿勢は、ルールに基づく安定した国際秩序を維持するための取り組みを、同盟国にも迫っているといえる。日本は、米国との連携を一層深め、役割の拡大を図らねばならない。

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2023812 0 社説 2021/05/01 05:00:00 2021/05/01 05:00:00

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