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デジタル法成立 利便性を重視し改革進めよ

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 デジタル技術を社会全体で活用していくための第一歩だ。国民にとって使い勝手のよい仕組みを構築せねばならない。

 菅首相が重要政策に位置づけるデジタル改革の関連法が成立した。安全で安心な社会の実現といった理念を定めた基本法や、デジタル庁設置法など計6本の法律である。

 デジタル化の遅れを挽回するには、国や自治体の枠組みを超え、官民で取り組むことが急務だ。今後の針路を明確にし、推進体制を整えた意義は大きい。

 9月に発足するデジタル庁は、強い権限を持ち、総合調整機能を担う。各省庁が個別に整備してきたシステムを一元的に管理し、関連予算をとりまとめるという。

 投資が重複し、組織間での連携が難しい現状を、抜本的に変える効果が期待される。政府全体のデジタル化を牽引けんいんするため、実行力のある組織にすべきである。

 500人規模の定員のうち、100人以上は民間から採用する計画だ。日進月歩の技術を取り入れるには、優秀な技術者の獲得が不可欠である。官民の交流を進め、人材育成につなげてほしい。

 法整備によって、マイナンバーの利用範囲が広がり、従来の社会保障、税、災害対策に加え、自治体による現金給付にも使えるようになる。政府は、経済的に困窮する子育て世帯への給付金の支給事務に初めて適用する方針だ。

 各自治体はマイナンバーから課税情報などを確認し、給付金の対象世帯を把握する。住民からの申請手続きが不要となるため、迅速な給付が可能となろう。

 関連法には、戸籍に関する届け出の押印を廃止するなど、身近な手続きの簡素化も盛り込まれた。長年の慣行を改め、行政を効率化する努力を続けてもらいたい。

 デジタル化の進展とともに、個人情報の扱いを巡る課題は複雑化している。関連法が、国や自治体がばらばらに定めている個人情報保護の法令を整理し、統一ルールを定めたことは前進である。

 野党は国会審議で、個人情報の集約に懸念を示した。だが、データ活用への期待は各分野で高く、例えば医療では症例の集積が治療法開発の鍵を握るとされる。

 データ活用と個人情報保護が両立できるように、適切なバランスを模索することが大切だ。

 内閣府の個人情報保護委員会は民間に加え、国や地方の行政機関も監督対象として受け持つことになる。早期に人員を拡充し、監視体制を強化する必要がある。

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2047668 0 社説 2021/05/13 05:00:00 2021/05/13 05:00:00

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