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緊急事態拡大 ちぐはぐ対応で混乱広げるな

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 感染対策の強化は重要だが、対応がちぐはぐでは理解を得られまい。政府は、判断の根拠や対策の目的を国民にわかりやすく説明して、協力を求めるべきである。

 菅首相は、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を、東京都、大阪府などの6都府県に加え、北海道、岡山、広島の3道県にも拡大することを決めた。

 当初、政府は3道県に対しては、宣言に準じる「まん延防止等重点措置」が妥当だとしていたが、専門家の意見を受け、一転して宣言の発令にかじを切った。重点措置で十分だという政府の判断は、結果的に甘かったことになる。

 感染力の強い変異ウイルスが地方にも広がり、3道県では、感染者数が急増している。他の自治体に拡散させないよう、地域内で確実に抑え込む対策を徹底させることは当然と言える。

 今回、群馬、石川、熊本の3県には新たに重点措置が適用されたが、同様に要請していた長崎県や福島県などは見送られた。感染抑止のため、速やかな適用を求める自治体の一部は反発しており、政府との温度差が鮮明になった。

 そもそも、3度目の宣言を巡っては、政府と自治体の間に一貫性を欠く対応が目立っている。

 菅首相は、4月の発令時には、「短期集中で人の流れを止める」と訴え、飲食店の営業時間短縮に加え、大型商業施設の休業も求めた。しかし、感染者が減らず、延長に追い込まれて、大型商業施設については営業再開を認めた。

 ところが、今度は都や府がこれを受け入れず、大型商業施設への休業要請を継続した。国民には、政府と自治体の連携がとれていないようにしか見えず、何に従ったら良いのか、戸惑うばかりだ。

 都は、遊園地やテーマパークの営業は認めている。これに対し、静かに鑑賞する美術館や博物館、映画館には、感染対策を講じているにもかかわらず休業を要請している。線引きが不明確で、現場からは不満の声が上がっている。

 文化庁の都倉俊一長官は、こうした施設で来場者の感染例が報告されていないことから、「文化芸術活動は社会全体の健康や幸福を維持する上で必要不可欠だ」として、都の対応に疑問を呈している。共感する人は多いだろう。

 コロナの感染防止には、国民一人ひとりの協力が不可欠だ。そのためには、政府や自治体、医療関係者、専門家らが足並みをそろえ、収束に向けて今何をすべきなのか国民に示すことが大切だ。

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2053293 0 社説 2021/05/15 05:00:00 2021/05/15 05:00:00

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