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菅原氏略式起訴 政治不信を深めた責任は重い

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 繰り返される「政治とカネ」の問題に、国民は政治への不信感を募らせている。説明責任も果たさずに幕引きを図る姿勢は決して許されない。

 経済産業相を務めた菅原一秀前衆院議員が、公職選挙法違反(寄付の禁止)で東京簡裁に略式起訴された。

 菅原氏は2018~19年、夏祭りを主催する地元の町内会に祝儀を配るなど、計50万円を超える現金や生花を71回にわたって提供していたという。

 19年に、公設秘書が地元の通夜で香典を渡したことが発覚し、経産相を辞任した。この事件で東京地検特捜部の事情聴取を受け、起訴猶予となった後も1年近くにわたり議員を続けてきた。

 一度は起訴猶予になった菅原氏が今回、略式起訴に至ったのは、「起訴が相当だ」とする検察審査会の議決があったからだ。

 審査会は、検察の判断の妥当性を市民11人が審査する仕組みである。議決では、国会議員に清廉さを求める「国民の切なる願い」にも言及した。「政治とカネ」の問題に対する国民の不信感が反映されているのだろう。

 特捜部に対し、菅原氏は違法な現金配布を認めていたとされる。今月になって自民党を離党し、議員を辞職したのは、略式起訴が迫り、追い詰められた結果だろう。遅すぎたと言わざるを得ない。

 自民党では過去に、名前入りの線香セットを有権者に配った議員が辞職している。当選6回の菅原氏は、政治家の寄付を禁じた法の趣旨を熟知していたはずだ。

 菅原氏は辞職の際、新型コロナウイルスの流行などを理由に記者会見を行わなかった。事件についても「政治活動に公選法に触れる部分があった」などとするコメントを発表しただけだった。

 国会では、有権者にカニやメロンを配った疑惑も追及されていた。今回も政治家として説明責任を果たしたとはいえず、国民が納得するとは到底思えない。

 自民党に所属していた議員では、先の参院選で地元議員らを買収したとされる河井克行元法相と、統合型リゾート事業を巡って収賄罪に問われた秋元司衆院議員が公判中だ。吉川貴盛元農相も汚職事件で起訴されている。

 これらの事件に対し、自民党は真相解明に積極的とは言い難く、十分な説明もしてこなかった。

 秋までには衆院選が行われる。けじめのなさに国民から厳しい視線が注がれていることを、党全体が自覚すべきである。

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2110603 0 社説 2021/06/09 05:00:00 2021/06/09 05:00:00

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