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コロナと女性 働き方の課題が表面化した

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 女性を取り巻く様々な課題が、感染症拡大を機にあぶり出された。政府は窮地にある人を支援するとともに、その背景にも目を向けてほしい。

 内閣府の有識者研究会が、新型コロナウイルスの感染拡大は、女性の生活に深刻な影響を及ぼしたとする報告書をまとめた。

 配偶者からの暴力に関する2020年度の相談件数は前年度の1・6倍に上り、性犯罪や性暴力の相談も1・2倍に増えた。昨年自殺した女性は7026人で、前年より935人多かったという。

 報告書は「崖の近くにいた人が、コロナで崖のぎりぎりまで追い詰められた」と指摘した。生活不安やストレスが強まり、弱い立場にあった女性にしわ寄せが及んでいるのではないか。情報提供や相談体制の拡充が急務だ。

 コロナ禍は、非正規で働く女性を直撃した。昨年の平均で、男性の非正規労働者は26万人の減少だったのに対し、女性では50万人減と、2倍に上っている。

 働く女性の半数は非正規だという背景もあろう。女性へのしわ寄せを防ぐには、安定した収入を得られるようにする必要がある。そのためには、政府は非正規の処遇改善や、職業訓練を通じた正社員への登用を後押しすべきだ。

 報告書によると、看護師の9割、訪問介護員の8割、施設介護職員の7割は女性だ。これらの職種は、感染リスクの高さや仕事の休みにくさからストレスを感じる度合いが強い傾向がある。

 医療や介護の現場は感染拡大防止の要である。人手不足に陥らないよう、待遇改善を急ぐとともに、感染対策の研修を徹底するなどの施策を拡充することが重要だ。

 政府は、共働きや単身世帯、離婚件数の増加を受け、女性活躍に関する今年度の重点方針に、家族に関する各種制度を再検討することを盛り込んだ。

 会社員の夫と専業主婦、というかつての典型的な世帯像を想定した現行の税制や社会保障制度が、女性の就労を抑制する一因となっているのは否めない。

 短時間のパート勤務は、家事や育児を担う主婦には時間の融通が利くが、シングルマザーや単身者にとっては収入が抑制され、生活が不安定になりかねない。

 妻の収入が一定額を超えると、夫の扶養から外れる配偶者控除などの仕組みを見直し、共働きや単身世帯にも不利にならないような制度に改めていくことが大切だ。時代の変化を踏まえ、政府は多角的な検討を深めてもらいたい。

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2147438 0 社説 2021/06/23 05:00:00 2021/06/23 07:27:20

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