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五輪の感染対策 これで安全に開催できるのか

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 新型コロナウイルスの感染防止策に不備があるようでは、安全な五輪の実現など望めない。海外選手団の来日が本格化する前に、現在の対策を洗い直さねばならない。

 東京五輪の事前合宿のために来日したウガンダ代表選手団の1人が成田空港の検疫で陽性と判明した。その際の対応を巡って、水際対策の問題点が露呈した。

 陽性者はすぐに隔離されたが、残る8人は濃厚接触者調査をされないまま、合宿先の大阪府泉佐野市に貸し切りバスで移動した。その後、新たに1人の感染が判明し、同行した市職員やバスの運転手らまで濃厚接触者と認定された。

 陽性者2人からは、感染力が強いとされるインド型(デルタ型)のウイルスが検出された。日本国内で変異ウイルスの感染を広げかねない事案だったと言えよう。

 空港検疫では、五輪・パラリンピックの選手団全員にコロナ検査を義務づけている。ただ、陽性が判明しても、濃厚接触者の認定は、選手を受け入れる自治体の保健所に委ねることになっている。

 今回、検疫の段階で、航空機の座席などから濃厚接触者を特定していれば、こうした事態は避けられたはずだ。政府は今後、濃厚接触者を空港内で特定するとしている。対象者を隔離する施設の確保を含め、体制を整えてほしい。

 今大会ではパラリンピックも含めて、選手や関係者ら約7万人が入国する見通しだ。政府は、選手らが移動する範囲を外部から遮断する「バブル方式」での感染対策を打ち出している。関係者エリアを大きな泡で包むイメージだ。

 しかし、来日した選手らを外部から完全に切り離すのは容易ではない。空港で選手を出迎え、合宿地を案内する地元自治体の職員らがどうしても必要になる。

 田村厚生労働相は「バブルの外の市職員が濃厚接触になることは本来あってはならない」と述べたが、それが現実に可能なのか。

 国内では、変異ウイルスの感染が拡大し、東京では感染者数が再び増加する兆しがある。多くの国民が五輪開催による感染拡大を心配している。今回のような事態が続けば不信感は増すばかりだ。

 五輪の開催は、安全安心の確保が大前提である。それが実現できるかどうかの瀬戸際にいることを政府は自覚する必要がある。

 観客を入れることにこだわるあまり、万一、会場で集団感染が発生したら取り返しがつかない。感染防止を最優先に、無観客を含めた対応も検討すべきである。

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2163165 0 社説 2021/06/29 05:00:00 2021/06/29 05:00:00

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