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韓国政治 若者の支持はどこに向かうか

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 韓国の与野党が来年3月の大統領選に向けた動きを本格化させている。現状に不満を抱く若者には、政治の変化を求める声が強く、選挙の行方にも大きな影響を与えるだろう。

 「次期大統領にふさわしい人」を問う最近の世論調査では、保守系の尹錫悦・前検事総長がトップだった。左派与党陣営の李在明・京畿道知事が追っている。

 尹氏は検事総長在任中、文在寅大統領側近の法相に対する捜査や検察改革を巡り、政権側と激しく対立し、辞任した。先月下旬に大統領選出馬を表明しており、保守系最大野党「国民の力」に入党することが有力視されている。

 文政権は、公務員らが内部情報を基に値上がりする土地を買いあさるなど、不正疑惑や不祥事が後を絶たない。与党関係者のセクハラ問題も多発している。

 尹氏の人気の高さは、政権や与党に対する国民の怒りや改革への要求を反映したものといえる。

 ただ、尹氏に政治経験はなく、経済・外交の力量は未知数だ。大統領を目指すに足る見識と政策を提示しなければなるまい。

 韓国では、18歳から20代、30代の若い有権者が政治を動かす力を持っている。街頭デモの主力となり、選挙での投票率も高い。朴槿恵前大統領を 弾劾だんがい罷免ひめん に追い込んだのもこの世代だ。

 4月のソウル、釜山両市長選で与党候補が惨敗したのは、政権が就職難解消や不動産価格の抑制といった公約を実現できず、若者の失望を招いたことが大きかった。大統領選に向けて、若者票の争奪戦はさらに激しくなろう。

 「国民の力」は、36歳のベンチャー企業経営者を党代表に選出した。「40歳以上」という大統領の年齢要件を満たさず、大統領候補にはなれないが、党の変化を若年層に訴える狙いは明白だ。

 保守陣営は支持層の高齢化と支持率低迷に悩んできた。若い代表を据えるだけで再生は期待できまい。日米との関係を重視し、北朝鮮の脅威に 毅然きぜん と対処する伝統的政策に立ち戻り、政権担当能力を示せるかどうかが問われよう。

 大統領選の候補者には、冷え込んだ日韓関係の立て直しに向けた建設的な議論を望みたい。

 李在明氏の対日強硬姿勢には、問題が多い。東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会のサイトに、竹島が入った日本地図が載っていることを問題視し、大会ボイコットを主張している。

 話題作りや人気目当ての過激な発言は自制すべきではないか。

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2185275 0 社説 2021/07/07 05:00:00 2021/07/07 05:00:00

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