読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

国家安保局 政府一体で危機に対処せよ

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 流動化する国際情勢に対し、各省縦割りで臨んでは国益を守れまい。政府一体で戦略を練り、対処していく体制を強化することが肝要だ。

 首相を議長とする国家安全保障会議の事務方トップである国家安全保障局長に、秋葉剛男前外務次官が就任した。外務省の中国課長や駐米公使を歴任し、米中双方の政策を熟知していることを考慮した起用だろう。

 国際情勢の変動をもたらしている最大の要因は、中国の動向だ。経済・軍事両面で国際秩序への挑戦を続け、米国との対立激化を招いている。北朝鮮やロシアも、軍事力を増強させている。

 何かが起きてから対処法を議論するようでは、国益を確保することはおぼつかない。

 外交・安保の司令塔である国家安保会議の役割は、一段と増している。国家安保局が的確に情報を分析したうえで、外相や防衛相、関係閣僚が大局的な見地から、日本の戦略を先手、先手で議論していくことが重要だ。

 菅首相は外交・安保に関心が低く、会議は低調だという指摘が出ている。今年前半は12回しか開催しておらず、2013年末の発足以来最も少なかったという。もっと有効に活用してもらいたい。

 最優先で議論すべき課題は、米中対立の焦点となっている経済安全保障への対応である。科学技術やサイバーの領域も、安保と切り離せなくなっている。

 中国が先端技術の軍事転用に力を入れる一方、米国をはじめ主要国は、重要な技術やデータの囲い込みを進めている。

 日本も、経済・産業政策に安保の視点を取り入れるべきだ。貿易を促進することは大切だが、安保に関わる分野は管理を厳格にしなければならない。メリハリの利いた対応が不可欠である。

 重要インフラや企業などへのサイバー攻撃も深刻化している。

 国際連携による防衛策が必要だが、日本は、攻撃元のシステムに侵入して対処するような、他国並みのサイバー防衛を講じるための法律がない。法整備を含めた対応の強化が急務だ。

 抑止力を高めるため、防衛予算を増額するとともに、反撃能力の保有を念頭においたミサイル阻止の方針を策定せねばなるまい。

 13年に初めて策定された国家安全保障戦略には、外交の柱となった「自由で開かれたインド太平洋」や、経済分野に関する対処方針が盛り込まれていない。戦略の改定も課題となろう。

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2246107 0 社説 2021/07/30 05:00:00 2021/07/30 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)