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温暖化報告書 異常気象の脅威が増している

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 近年、世界中で大規模な山火事や洪水などの自然災害が頻発し、地球温暖化の脅威が現実のものとなっている。温暖化を食い止めるための対策を強化しなければならない。

 国連の専門家組織「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が温暖化に関する報告書を発表した。各国を代表する科学者らが1万4000以上の学術論文を精査し、作成した。最新の科学的知見を反映した重要な資料である。

 前回2013年の報告書は、人間の活動が温暖化の主因である可能性が極めて高い、と指摘していた。今回はさらに踏み込んで、「人間が原因であることは疑う余地がない」と断定した。重く受け止める必要がある。

 温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」は、産業革命前の時代に比べて、気温の上昇幅を2度未満、できれば1・5度に抑えることを目標にしている。

 世界の平均気温は現在、すでに1度上昇している。温室効果ガスの今後の排出量を5段階に分けた予測では、いずれのケースでも今後20年間の上昇幅が0・5度以上に達し、1・5度の目標達成は困難な状況だという。

 研究の進歩で、個別地域への影響も予想できるようになった。報告書は、東アジアで極端な高温や豪雨が増えると指摘した。日本ではすでに、猛暑や豪雨災害が相次いでいる。今後さらに状況が悪化しないか心配である。

 菅首相は、50年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を打ち出している。こうした対策は待ったなしの状態だ。

 欧米も同様に高い削減目標を掲げている。11月に英国で開かれる気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向け、対策強化の機運が盛り上がるだろう。

 一方、今後の経済成長を見込む新興国や発展途上国は、温室効果ガスの大幅な排出削減には慎重な姿勢だ。こうした国々も含めた対策作りが必須である。特に、排出量が世界最大の中国には、率先して削減するよう求めるべきだ。

 温室効果ガスの排出を大幅に抑えるには、再生可能エネルギーの利用拡大や、大規模な蓄電装置の開発といった変革が不可欠だ。企業活動や個人の生活も、大きな変化を迫られるだろう。

 日本は環境技術の研究開発にも力を注ぎ、各国の支援につなげることが重要だ。政府は、国際的な温暖化対策の取り組みで、主導的な役割を果たしてもらいたい。

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2278632 0 社説 2021/08/12 05:00:00 2021/08/12 05:00:00

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