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東京パラ閉幕 逆境に立ち向かう勇気くれた

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 57年ぶりに開催された東京パラリンピックが幕を閉じた。世界がコロナ禍という未曽有の危機に直面する中、東京を舞台にスポーツの祭典を無事開催できた意義は大きい。

 大会では、様々な障害を抱えた世界中の選手たちが自らの可能性に挑み、力と技を競った。その姿が多くの感動をもたらした。

 競泳女子の背泳ぎで銀メダル2個を獲得した14歳の山田美幸選手は両方の腕がなく、両脚の長さが違う。キック力を鍛えるだけでなく、バランスを保つ練習を重ねて、夏冬を通じて日本のパラ史上最年少のメダリストとなった。

 競技後に見せた笑顔から、逆境に立ち向かう勇気をもらった人は多かったに違いない。

 今大会は、新型コロナウイルスの流行で1年延期され、開催が危ぶまれた時期もあった。だが、日本勢は、金メダルがゼロに終わった前回夏のリオデジャネイロ大会を上回る活躍を見せた。

 メダルの有無にかかわらず、各国の選手が努力と工夫で障害を乗り越え、コロナ禍の中で力を発揮した。大きな拍手を送りたい。

 東京大会に向け、国は障害者スポーツ団体への助成を増やしてきた。雇用などを通じて、選手を支援する企業も増えた。ただ、大会終了後は、助成の大幅な減額や支援の縮小が懸念されている。

 多くのパラアスリートにとってスポーツは苦難を乗り越える原動力になっている。継続的に支援する仕組みを検討してほしい。

 国際パラリンピック委員会は、今大会に合わせ、世界の人口の15%にあたる約12億人の障害者が差別されることなく共生できる社会の実現を呼びかけた。

 選手の多くは様々な人たちのサポートを受けながら競技に臨み、試合後は、支援への感謝を口にしていた。多様性を認め、支え合う意識を高めることが重要だ。

 今後は、東京五輪・パラリンピックの延期やコロナ対策で膨らんだ費用をどこが負担するかという問題や、新設された競技会場の活用策が課題となる。

 会場は各競技の練習拠点として使われるが、維持管理費がかかり、多くは赤字になることが予想されている。負の遺産としないために、民間の協力も仰ぎながら効果的な利用法を探らねばならない。

 大会を通じて、大きな集団感染は起こらず、開催国として責任を果たした。半年後に開かれる北京の冬季大会では、東京大会で得た感染対策のノウハウを生かし、安全な大会運営に努めてほしい。

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2343253 0 社説 2021/09/06 05:00:00 2021/09/06 05:00:00

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