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IR汚職に実刑 司法ゆがめる不正を断罪した

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 国会議員が職務と関係の深い企業から賄賂を受け取り、裁判では証人を買収しようとした。判決が「最低限の順法精神すら欠如している」と断罪したのは当然だ。

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件で、収賄罪などに問われた秋元司衆院議員に、東京地裁は懲役4年の実刑判決を言い渡した。

 秋元被告は内閣府のIR担当副大臣だった2017~18年、IR参入を目指す中国企業側から、現金など計約760万円相当の賄賂を受け取った。贈賄側は被告側に賄賂を渡した事実を裁判で認め、有罪が確定している。

 判決は「事業を所管する官庁の要職にありながら、職務の公正と社会の信頼を大きく損なった」と指摘した。企業側の負担で接待旅行にも出かけていた秋元被告と企業との癒着を重視し、厳しい処罰が必要だと判断したのだろう。

 秋元被告は収賄事件で保釈された後、自分の裁判で証人になりそうな贈賄側の被告を買収しようとした組織犯罪処罰法違反にも問われた。判決は、「露骨な司法妨害であり、買収という卑劣な手段に訴えた」と非難した。

 汚職事件の刑事責任を問われた国会議員が、主張の対立する相手にうその証言を持ちかけて報酬を約束するなど、前代未聞である。裁判の公正さをゆがめる行為であり、到底許されない。

 IR事業は、今回の事件による影響に加え、新型コロナウイルスの流行で参入予定だった海外企業が撤退するなど、逆風が強まっている。先月の横浜市長選では、IR誘致に反対する候補者が現職らを破って初当選を果たした。

 秋元被告は無罪を主張しており、判決を不服として控訴した。逮捕後に自民党を離党したが、議員辞職は拒み、今秋の衆院選には出馬する意向を示している。

 このような状況で、有権者に支持を訴えるなど、常軌を逸している。判決の指摘を謙虚に受け止めることが必要だ。

 自民党に所属した議員の不祥事が続いている。先の参院選で地元議員らに現金を配った河井克行元法相は実刑判決を受けて控訴し、菅原一秀前経済産業相は選挙違反で罰金刑が確定した。吉川貴盛元農相も収賄罪で公判中だ。

 これらの刑事事件について、政治家本人や党が十分な説明を尽くしたとは言い難い。自民党は、けじめのない姿勢が国民の厳しい批判を招いていることを、改めて自覚しなければならない。

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2349240 0 社説 2021/09/08 05:00:00 2021/09/08 05:00:00

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