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資金洗浄対策 日本を抜け穴にしてはならぬ

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 世界のマネーロンダリング(資金洗浄)の手口は巧妙になっている。対策の強化が急務だ。

 資金洗浄は、犯罪で得た資金を偽名口座に移したり、口座から口座へ転々と動かしたりして出所をわからなくし、捜査の手を逃れる行為だ。

 各国・地域の資金洗浄対策を調べている国際機関の「金融活動作業部会(FATF)」は、日本に関する審査報告書を公表した。

 中小金融機関の取り組みが十分ではないなどとし、3段階で上から2番目の「重点フォローアップ国」とした。多くの分野で改善が必要とされるレベルで、米国や中国、スイスなどと同じだった。

 2008年の前回審査では、先進7か国で最低の評価を受け、日本は資金洗浄に甘い国だと見られるようになった。

 報告書は今回、一定の改善を認め、一番下の「観察対象国」にはしなかったが、大手銀行以外では継続的な顧客管理に不備がある点などを問題視した。

 政府は、報告書の指摘を 真摯しんし に受け止めて、引き続き改善していくことが不可欠だ。

 近年、関東の信用金庫から、実態が不透明な海外口座に巨額の資金が送金されていたことが発覚した。西日本の地方銀行でも、香港経由で北朝鮮に不正送金が行われていた事例があったという。

 北朝鮮などが経済制裁を逃れ、資金を獲得する手法は高度化している。日本が抜け穴として利用されることは避けねばならない。

 日本は口座開設が容易で、口座数は約8億ある。一定期間利用がない休眠口座が売り渡され、暴力団や特殊詐欺組織に使われる例も横行しているとされる。

 口座開設時には、金融機関が本人確認の徹底に努めているが、その後の点検が難しい。利用目的などを再確認する手紙を出しても返信がない場合が多いという。

 電話や訪問を含め、口座所有者を確認する工夫を重ねてもらいたい。休眠口座を減らしていくには、顧客の理解が得られるような国の啓発活動も重要になろう。

 金融庁や全国銀行協会などは、人工知能(AI)を活用して不自然な取引を検知するシステムの開発を進めている。システム投資は中小金融機関には負担が重いため、国の支援が望まれる。

 急速に普及しているスマートフォン決済や、ビットコインのような暗号資産(仮想通貨)も狙われやすいが、関連業者の対応は遅れている。金融庁が重点的に検査して、指導すべきだ。

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2352184 0 社説 2021/09/09 05:00:00 2021/09/09 05:00:00

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