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中国TPP申請 加盟承認へのハードルは高い

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 中国は、環太平洋経済連携協定(TPP)が定める高い貿易の自由化水準を受け入れる意思があるのか。それを行動で証明することが、参加の大前提である。

 中国政府は、日豪、カナダなど11か国によるTPPへの加盟を正式に申請したと発表した。

 中国には、米国との対立が深まる中、アジアの通商分野で主導権を握る狙いがあるのだろう。

 今後、加盟済みの11か国による閣僚級のTPP委員会で、加入手続きに入るかどうかを判断する。そこで認められれば、作業部会を設置して具体的な交渉に移るが、交渉入りも加盟も、すべての参加国の承認が必要になる。

 関係国は中国に対し、厳しい姿勢で臨むことが重要だ。

 TPPは、関税の100%近い撤廃のほか、知的財産権の保護や自由なデータ流通、国有企業への不公正な補助金の制限など、厳格なルールを盛り込んでいる。中国が加わるには、これらの条件を受け入れることが先決だ。

 現状では、中国は国有企業を優遇する補助金で競争をゆがめているとされる。データを国内に囲い込もうとするデータ保護主義への批判も出ている。このままでは、加盟が認められる余地はない。

 習近平国家主席が、参加の検討を初めて表明したのは昨年11月だが、その後の中国の行動は、公正な貿易を目指しているTPPの基本理念や、世界的な人権重視の流れにむしろ逆行するものだ。

 新型コロナウイルスの発生源に関する調査を求めた豪州に反発し、輸入品に高関税を課すなど圧力をかけ続けている。

 香港では、返還後50年は「高度な自治」を保障するとした国際約束に背いて自由を奪うなど、法の支配や人権などを軽視する行為を繰り返している。

 このような状況では、たとえ中国がTPPのルールを受け入れると言葉の上で表明したとしても、信認は得られまい。

 それにもかかわらず中国が申請したとすれば、中国の参加を巡る論議で、加盟国を 攪乱かくらん することを狙っているとの見方もある。

 今年の議長国である日本は主導権を発揮し、参加国と積極的に意見調整しなければならない。

 TPPには英国も参加を申請している。自由と民主主義の価値観を共有する英国は、中国と向き合う上で貴重なパートナーだ。日本は、英国の早期加盟に力を尽くすべきである。米国に参加を粘り強く働きかけることも大切だ。

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2376215 0 社説 2021/09/18 05:00:00 2021/09/18 05:00:00

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