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給油所の減少 地域の衰退を招きかねない

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 電気自動車(EV)など次世代車の普及を進める中で、現在ガソリンや燃料の安定供給に貢献している給油所網を、どう維持していくか。官民で知恵を絞る必要がある。

 国内のガソリン需要は、ピークだった2004年度の6147万キロ・リットルから、昨年度は4523万キロ・リットルと3割近く減った。

 エコカーの普及や若者の車離れが主な原因で、今後も減少が続く見通しとなっている。

 これに伴い、1994年度末に約6万店あった給油所は昨年度末に半減した。域内の給油所が3か所以下の「ガソリンスタンド過疎地」は300市町村を超す。

 過疎地は電車やバスなどの公共交通機関が撤退したり、減便したりした地域が多く、ガソリン車は今も主な移動手段だ。

 給油所は、ガソリンだけでなく暖房用の灯油や農機具などの燃料の供給も担っている。給油所が極端に減ることになれば、住民生活の利便性が低下し、地域の衰退が加速することが懸念される。

 政府は、新たなエネルギー基本計画案で、給油所を「重要かつ不可欠な社会インフラ」と位置づけた。給油所の多くが自家発電装置を設置し、災害による大規模停電時の燃料供給機能を担っていることも重視している。

 EVや燃料電池車(FCV)がガソリン車より値段が高く、普及に時間がかかることを考えれば、給油所の維持を図る政府の方針は妥当だ。採算性の課題はあるが、給油所の一角をEV向け充電施設に転用することも有効だろう。

 給油所の減少に歯止めをかけ、最低限の数を維持していくには、公的な支援が不可欠だ。

 和歌山県すさみ町は、閉鎖していた給油所を町が買い取り、政府の補助金で整備した上で、民間企業に委託する「公設民営型」で営業を続けているという。他の自治体でも参考になろう。

 利用者が減少している給油所の統廃合や、コンビニエンスストアなどを併設して経営を多角化するのも効果的な手段だ。

 自治体は域内の給油所の状況を把握し、先手を打って対策を講じることが大切だ。

 石油元売り会社の支援や、給油所の事業者の自助努力が必要なのは言うまでもない。出光興産は「スマートよろずや」と銘打ち、全国の給油所網をデイサービスの拠点などにしていくという。

 政府と自治体、民間が連携し、地域の実情に応じた燃料供給体制を構築してもらいたい。

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2378195 0 社説 2021/09/19 05:00:00 2021/09/19 05:00:00

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